『秘の思想―日本文化のオモテとウラ』
柳父 章 20021125 法政大学出版局,230p.
■しかく柳父 章 20021125 『秘の思想―日本文化のオモテとウラ』,法制大学出版局,230p.ISBN-10:4588436058 ISBN-13:978-4588436055 2625円
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■しかく内容
(「BOOK」データベースより)
有史以来連綿としてつづけられてきた翻訳=外来文化受容のあり方が「秘すれば花」の伝統文化を生み出し、"秘"の思想が今日に至るまで日本人の思考の核をなして継承されてきたとする斬新な視覚からの日本翻訳文化論。
■しかく目次
第一章 秘の思想
1 秘する花
2 秘の構造
3 舶来文物の典型、銅鐸
4 青銅製の剣、矛、戈
5 舶来仏教の理解
第二章 出会い
1 人の出会い、モノの出会い
2 言葉の出会い
3 翻訳について
4 無意識化される意味
5 仏像のお顔
6 「隠された表現」
第三章 オモテ・ウラの文化
1 「秘」の根拠、オモテ・ウラ
2 シンメトリーvsオモテ・ウラ
3 シンメトリー原理
4 普遍的構造としてのオモテ・ウラ
5 ウラ関係としての甘え
6 甘えの普遍性と特殊性
7 ウラの優位
8 「秘」の「共犯者」
第四章 秘の文化の起源――漢字
1 鏡や剣の文字
2 文字それじたいが貴重だった
3 文字の起源
第五章 言霊とはなにか
1 言霊の「言(コト)」とはなにか
2 言霊の「霊(ダマ)」とはなにか
第六章 古代大和の翻訳語
1 翻訳語「天(アマ)」
2 翻訳語「世間(ヨノナカ)」
第七章 密教
1 舶来文化、密教
2 「秘」の教え、真言密教
3 自然崇拝の「秘」
4 舶来文字、サンスクリットの「秘」
5 空海のサンスクリット理解
6 サンスクリットの背景
7 その後の文化的影響
第八章 キリシタンという「秘」
1 邪宗門秘曲
2 キリシタン弾圧史の見直し
3 異文化排除の構造
4 弾圧の時代
5 宗門改め
6 日本文化の原型がつくられた
7 部落差別の起源としての宗門改め
8 キリシタンと一向一揆
第九章 カースト制差別
1 カースト制の成立
2 人種差別としてのカースト制
3 アウト・カースト差別
4 差別の構造
5 構造から差別はつくられた
第十章 翻訳文化としての天皇制
1 翻訳語としての「天皇」
2 翻訳文化としての天皇制儀式
3 翻訳のズレは無意識化される
4 文化人類学者の「境界論」
5 翻訳論の構造
6 日本史を貫く天皇制の構造
参考文献
あとがき
■しかく引用
■しかく書評・紹介
■しかく言及
*作成:
岡田 清鷹