国立大学法人東京農工大学 野生動物管理教育研究センター

お問合わせ
Education

農工大の皆様へ
TUAT
クマとの事故を起こさないために教育プログラム

クマとの事故を起こさないために

農工大生および教職員の皆様

連日、クマ類(ツキノワグマとヒグマ、以下「クマ」と記す)の出没と人身事故の報道が為され、不安に感じている方も多いのではないかと思います。クマとの事故を起こさないために、最低限知っておいて頂きたい事項をまとめました。実習、試料採取やレクリエーションなどのため野外(フィールド)で活動する方は一読いただき、十分気をつけるようお願いいたします。
メディア等では多くの情報があふれていて、中には明らかな誤情報も存在します。今年のクマを巡る状況について、明らかになっていること、また明らかになっていないことについてはこちらをご覧ください。
◇日本クマネットワークの見解

(注記)なお、以下の事項は山間部等でのフィールド活動を主に想定した内容です。

予 防

交通事故と同様に、クマと会わないようにするにはどうすれば良いかということを、まず考えてください。予防が一番重要です。
◇参考動画

1 行政が発表している出没・目撃情報を確認し、直近で目的地周辺においてクマの出没や目撃が発生している際には、予定を変更する。
2 通常、クマは人間を察知して逃げるため、集団(複数)の人間と遭遇することはほとんどない。朝夕の一人での行動はできる限り避ける。また、クマと遭遇した際のけがを低減するために、クマの生息地に立ち入る際にはヘルメットを着用する。
3 鈴など音を出すものを携行することで、こちらの存在をクマにアピールする。私たちよりもはるかに聴覚の良いクマが、私たちがクマの存在に気付くより前に、人間の存在に察知して、先にその場から立ち去ることが期待できる。
4 鈴等の音が伝わりにくい強風時、降雨時、また沢の中、藪の中などでの出会いがしらの遭遇を避けるため、そういった状況では「大きな声を出す」、「手をたたく」などを行うこと、よりこちらの存在を強くアピールすることが重要。
5 遭遇に備えて、クマ撃退用(トウガラシ)スプレーを、すぐに使用できる状態で携行する(ベルト、ウェストポーチやザックの肩紐などに付けると良い)。クマスプレーについては様々なものが市販されているが、米国環境保護庁(EPA)が認証した製品の使用を推奨する。また、使用を想定して使用方法の動画を事前に見ておくことを推奨する。
◇参考動画

遭遇してしまった場合

6 クマと遭遇した際は、クマをパニックにさせないよう大声を出さない。また、自身もパニックにならないように心がけ、クマの状態(こちらに気付いているか、向かってこようとしているかなど)を確認する。
7 クマが、こちらに向かってくる状態でなければ、クマに背を向けて走って逃げ出さず、クマを見ながら後ずさりして、間に木や岩をはさみ、クマがこちらを直接見えない状態を作り、クマとの距離を取る。背を向けて走り出すとクマが追ってくる可能性がある。クマスプレーは安全装置をはずして、いつでも噴射できるように準備する。
8 クマが突進された場合、動画での注意事項に気を付け、クマの鼻先めがけて、クマスプレーを噴射する。
9 スプレーが使えない状態、あるいは急にクマが向かってきた場合は、うつ伏せになり、両手で首の後ろを覆う防御姿勢をとり、クマが攻撃をやめてその場を去るのを待つ。クマは捕食のためではなく、防御のために人を襲うことがほとんどのため、抵抗しなければ攻撃をやめて去っていく場合が多い。
◇参考動画

<参考情報>
1)環境省 「クマ類の出没対応マニュアル―改訂版
2)日本クマネットワーク「人身事故情報の取りまとめに関する報告書」
3)日本生態学会「フィールド調査における安全管理マニュアル」
4)ヒグマの会「ヒグマノート」

令和7年度 野生動物管理教育プログラム 受講生募集について

6月30日(月)開催 受講ガイダンスについて
  • 6月30日(月)に開催しました野生動物管理教育プログラムについてのガイダンスの録画です。
    プログラムの趣旨や受講方法等を担当教員から詳しくご説明しました。プログラムを受講される方は、必ず視聴してください。


    (注記)視聴には農工大学内アカウント「〇〇@st.go.tuat.ac.jp」でのログインが必要です。
    (注記)受講・履修方法については本HP下部に詳しく掲載していますのでそちらも必ずご覧ください。
  • 野生動物管理教育プログラムとは

    環境省および農林水産省は、深刻化した野生鳥獣による農林水産業被害や生態系被害などの地域課題を解決するため、令和2年度より東京農工大学を始めとする野生動物管理教育研究に係る大学等と連携し、科学的な野生動物管理を担うことができる専門家の育成を目的とした「モデル・コア・カリキュラム(コアカリ)」による教育体制の構築を目指しています(注記)1。
    東京農工大学では、令和4年度より「コアカリ」の一部講義について農学部在学生を対象に試行的に開講しています。令和6年度からは「単位互換のための連携協定」を大学間で締結し、他大学の講義も受講可能となりました。
    (注記)1 環境省 農水省 ←こちらのHPにて詳細が紹介されています。

    表1 令和7年度野生動物管理教育プログラム 開講科目
    <
    開講大学 科目名 単位数 開講方式 対象学年
    東京農工大学 野生動物保全管理学 1.0 オンデマンド/農学部特別講義II 2年〜4年、修士 (注記)2 1
    野生動物被害管理学 1.0 オンデマンド/農学部特別講義II 2年〜4年、修士 (注記)2 1
    鳥獣・環境関連法規・政策 1.0 オンデマンド/農学部特別講義II 2年〜4年、修士 (注記)2 1
    自然保護と自然資源管理I 0.5 オンデマンド/農学部特別講義I 2年〜4年、修士 (注記)2 1
    自然保護と自然資源管理II 0.5 オンデマンド/農学部特別講義I 2年〜4年、修士 (注記)2 1
    住民参加型計画立案手法 0.5 オンデマンド/農学部特別講義I 2年〜4年、修士 (注記)2 1
    野生動物森林対策演習 0.5 現地実務講習/農学部特別講義I 2年〜4年、修士 (注記)2 2
    野生動物管理技術論 2.0 対面講義/学科専門科目(Rn) 3年 (注記)3 3
    岐阜大学 野生動物感染症学 0.5 オンデマンド/単位互換制度 2年〜4年 4
    野生動物の不動化技術 0.5 オンデマンド/単位互換制度 2年〜4年 4
    酪農学園大学 狩猟管理技術論 2.0 オンデマンド/単位互換制度 2年〜4年 4
    山形大学 森林環境保全学I 1.0 オンデマンド/単位互換制度 2年〜4年 4
    地域環境計画学 2.0 オンデマンド/単位互換制度 2年〜4年 4

    くろまる令和4年度または令和5年度に「自然保護と自然資源管理(農学部特別講義II)」の単位認定を取得している場合は、令和7年度「自然保護と自然資源管理I」「自然保護と自然資源管理II」を受講することはできません。
    くろまる農学部特別講義I・IIおよび単位互換制度の取得単位はCAP制度の対象にはなりません。通常授業科目の単位数の上限に関わらず受講することができます。(CAP制度:ひとつの期に履修登録できる単位数に上限を定めた制度。農学部履修案内を参照)
    くろまる各科目の学修項目の詳細はこちら

  • 履修・申込方法

    1農工大開講科目/農学部特別講義I・II オンデマンド講義
    〇科 目:野生動物保全管理学(農学部特別講義II)ほか5科目(表1参照)
    〇受講対象:東京農工大学に在籍する農学部生(2〜4年生)および農学府生(修士課程)(注記)2
    〇受講方法:SIRIUS-LMS各科目内「授業」ページにて講義動画を視聴。レポート課題あり。講義動画の視聴手順はこちらを参照
    〇履修方法:SIRIUSでWEB履修登録
    〇申込期間:後期履修登録期間(履修登録期間及び履修登録確認修正期間の最終日の受付は17時まで。以降は履修登録の変更不可)

    (注記)2 農学府生(修士課程)の履修登録について
    本講義は学部講義のためSIRIUSには表示されません。各自で下記の申請を行ってください。
    1.自身の指導教員に履修許可を得た上で、SIRIUS「各種申請」から「他学科・他学部・他学府科目履修願(農学部・農学府)」または「強化科目履修登録届(農学府用)」を提出
    2.履修登録は教務係が行います。確認・修正期間が終了するまでに各自で履修登録確認。万が一登録されていなかった場合は野生動物管理教育研究センターに連絡
    (注記)参照 農学府履修案内/強化科目(整合教育)と他の研究科等科目について

    -------------------------------

    2農工大開講科目/農学部特別講義I 現地実務講習
    〇科 目:野生動物森林対策演習(農学部特別講義I)
    しろまる受講対象:東京農工大学に在籍する農学部生(2〜4年生)および農学府生
    〇定 員:25名(申込多数の場合は抽選)
    〇費 用:実習当日の食費2,000円+往復の交通費(集合:わたらせ渓谷鉄道 神戸駅)
    〇実施日程:原則として下記全ての参加が必須
    ➤事前ガイダンス 2025年10月1日(水)昼休み12:10〜12:50 対面
    ➤現地実習 2025年10月4日(土)〜5日(日) FM草木(宿泊 FM大谷山)
    ➤実習後のまとめ・発表 参加者が決定次第日時調整 対面
    〇履修方法:WEB履修登録不可。フォームによる事前申し込み制。(履修登録期間前に実施のため)
    1.参加希望者は下記申込フォームから野生動物管理教育研究センターへ申し込み
    「R7野生動物森林対策演習」 申込フォーム
    申込〆切 2025年7月22日(火)16時まで
    2.履修登録は教務係が行います。後日、履修登録期間にSIRIUSで「野生動物森林対策演習」が登録されているかを各自で確認。万が一登録されていなかった場合は野生動物管理教育研究センターに連絡
    ・抽選になった場合、抽選結果は7月25日(金)までに学内メールでお知らせします
    ・受講に関する連絡は原則、学内メールを利用します。必ず内容を確認してください

    --------------------------------

    3農工大開講科目/学科専門科目(Rn) 通常対面講義
    〇科 目:だいやまーく野生動物管理技術論(地域生態システム学科専門科目)
    〇受講対象:東京農工大学に在籍する農学部地域生態システム学科3年生(注記)3
    〇受講方法:通常対面授業
    〇履修方法:SIRIUSでWEB履修登録
    〇申込期間:後期履修登録期間(履修登録期間及び履修登録確認修正期間の最終日の受付は17時まで。以降は履修登録の変更不可)

    (注記)3他学科学生および農学府生(修士課程)の履修登録について
    本講義は地域生態システム学科の専門科目のため、履修を希望する場合は各自で下記の手続きを行ってください。
    くろまる農学部に在籍している地域生態システム学科以外の学生
    1.授業担当教員に履修許可を得たうえで、SIRIUS「各種申請」から「他学科・他学部・他学府科目履修願(農学部・農学府)」を提出
    2.履修登録は教務係が行います。確認・修正期間が終了するまでに各自で履修登録確認。万が一登録されていなかった場合は野生動物管理教育研究センターに連絡
    (注記)参照 農学部履修案内/他学科履修の取り扱いについて、他学科・他学部科目履修願
    くろまる農学府に所属している学生
    1の農学部特別講義と同様の履修登録を行ってください。

    ----------------------------------

    4他大学開講科目/単位互換制度による開講科目
    〇科 目:野生動物感染症学(岐阜大学)ほか4科目(表1参照)
    〇受講対象:派遣時に東京農工大学に在籍する農学部生(2〜4年生)
    〇概要・出願方法:「令和7年度 野生動物管理教育研究大学単位互換制度による派遣学生募集案内」
    〇申込期間:2025年7月31日(木)まで

    出願に必要な書類は下記からダウンロードできます。提出先:農学部教務係
    他大学授業科目の履修願 Word形式 / PDF形式
    【岐阜大学】受入依頼書 Word形式 / PDF形式
    【酪農学園大学】受入依頼書 Word形式 / PDF形式
    【山形大学】受入依頼書 Word形式 / PDF形式

    その他

    くろまるオンデマンド講義視聴についての注意
    東京農工大学開講科目のオンデマンド講義の配信は、学修システムSIRIUS-LMSの各科目「授業」ページから行います。配信は2025年10月1日以降に開始予定ですが、配信開始後できるだけ早い時期に、ご自身が視聴に利用する端末で動画が正常に再生できるかを必ず確認してください。
    ・動画は学内限定配信のため、視聴にはSIRIUSへログインする時と同じ農工大学内アカウント「〇〇@st.go.tuat.ac.jp」およびパスワードが必要です。
    ・動画視聴に必要な端末およびインターネット環境はご自身で準備してください。
    ・著作権の観点から、動画のURLや画像の録画、スクリーン静止画などを第三者に送付したりWEB上に無断で記載することは禁止します。

    *** 問い合わせ先 ***
    教育プログラム、科目内容など⇒
    Mail: 野生動物管理教育研究センター
    TEL 042-367-5861(平日9:30〜16:30)

    履修登録、単位など⇒
    Mail: 農学部学生支援室 教務係

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /