NGOミャンマー駐在員の夢実現日記 夫とわかりあえない「小説」のこと


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2015年01月17日 夫とわかりあえない「小説」のこと
しかく結婚
ミンガラーバー

久々の更新です。
1月になってから、土日も村に行ったりするようになり、なかなか更新する暇がありませんでした。
記事自体は、夜にチッチが寝たあとに書くこともあるのですが、家にネットがないので更新ができないのです。


さて、今日は夫のこと。
基本的には仲良し夫婦な私たちなのですが、異文化ギャップというか、どうしてもわかりあえないこともいくつかあります。

そのひとつが、「小説」について。

私は本が大好きで、活字ならなんでも読みます。
お菓子のパッケージやシャンプーのボトルに書いてある文字なども全部読む、活字マニアです。
その中でも、小説は大好きです。

TPAの歴代の駐在者たちが置いていった数々の文庫本や、日本からのお客さんが置いていってくださった本がたくさんあるので、暇さえあれば読みまくっています。
本を読むこと自体が楽しいし、感動することもあるし、本がないと落ち着かないくらいです。


先日も、タウンジーに来られた方がくださった東野圭吾の『秘密』を読んで、とても心を打たれました。
読み終わったあと、「この感動を誰かとわかちあいたい!!」と一人でテンションが上がったのですが、ここは日本人の少ないタウンジー。
語り合える人がいません・・・。

ということで、夫に『秘密』のあらすじを話して、感動を共有したいと考えました。
「妻と娘が事故に遭って、娘の体の中に妻が入って・・・」と、できるだけ簡潔にあらすじを話したのですが・・・

夫からは、「頭がおかしくなったのか?」と言われてしまいました。
ガーン!!

夫いわく、「小説を読むのは時間の無駄である、読むならもっと知識になることが書いてある本を読むべきである」と・・・。
「妻が娘の中に入るとか、ありえないだろう」と。

いや、ありえないことも想像力を広げて描くのが小説の醍醐味じゃないの!?
せっかく感動を共有しようと思ったのに、ガッカリです。


学生のときに「本は感受性を豊かにするのでたくさん読みなさい」と国語の先生から言われて育ってきた日本人の私としては、夫の「小説は意味がない」という意見は受け入れ難いものがあります。
チッチにもたくさん絵本を読んで育てたいと思っているのに、お父さんがこんなに小説否定派では困ってしまいます。


小説だけではなく、アニメまで否定されました。

夫「日本のアニメのあれ・・・海に行って帽子かぶってるやつ」

私「えっ、ワンピースのこと?」

夫「そう。あれも腕が伸びたり、死ななかったりして、子供に悪影響を与えている。ワンピースを見て、死なないと思って刀で切りかかった子供がいたとネットで見た。子供に勘違いをさせるから、ああいうのは良くない!」

と、まさかのワンピース否定です。

ワンピースは、友情とか、夢とか、素晴らしいものがたくさん描かれているのに、そんな表面的なことだけでワンピースを語るな!と思うのですが、こういう抽象的な話となるとミャンマー語で議論するのはなかなか難しく・・・。

「とにかく、チッチにはたくさん絵本や小説を読ませて育てるからね!」と宣言して議論を終わらせるしかありませんでした。

それにしても、「海に行って帽子をかぶっているやつ」って適当すぎやろ!


夫だけでなく、ミャンマーも全体的に小説に価値を置いていないっぽい雰囲気を感じます。
生徒たちに「小説読む暇があったら勉強しろ」と言うし(受験生だからか?)。

このへんはさらなる調査が必要です。
夫が特殊なのか、ミャンマーでは皆が夫のような「小説はいらないもの」という考えを持っているのか・・・。

皆さんのまわりのミャンマー人はどうですか?

ニンジン


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Comment:8 | TrackBack:0
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Comment
かさま
うちの奥さんは結構物語とか読みますけどね...アニメにはあまり興味無さそうですが
2015年01月17日 Sat 20:29 URL [ Edit ]
ふっちー
そう言えば、ミャンマーに図書館は有るのでしょうか?
タクシーで時たま通りかかる、ヤンゴン大学の図書館ぐらいしか、図書館を見た事が無くて。

又、絵本って、そちらで入手出来るのですか?
以前、アニメで「塔の上のラプンツェル」が公開されていた時、知人は、これを子供の頃に絵本で見たよと言っており絵本なんか全く無かった私の子供時代と比べて大きな世代間ギャップがあるなと思ったものでした。

蛇足ながら、「アナと雪の女王」のラストに近いシーンで亡くなった王と王妃が、天上から、アナとエルザ姉妹を見守る様なシーンがあるのですが、この王と王妃こそがラプンツェルとフリンであり、ラプンツェルを救う為に自己犠牲を厭わなかったフリンの精神が、アナとエルザ姉妹にも、しっかりと引き継がれているとか。
2015年01月17日 Sat 21:31 URL [ Edit ]
エリザベット
私のまわりのミャンマー人って、婿さんしかいないのだけど、
彼は小説大好きです。娘も小説大大大好き。
毎日寝る前に二人は読書タイムと言って、それぞれ
ミャンマー語と日本語の本に熱中、家の中がし〜んとしてました。
私はご主人のように、勉強でしか本は読まないです。
アニメも興味ないです。話が合いそうですね(笑)。
2015年01月17日 Sat 22:00 URL [ Edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2015年01月17日 Sat 22:30 [ Edit ]
あこー爺ぴぇぴょ
ご無沙汰してます...というか,ブログが面白すぎていつも拝見しているので私からしたらご無沙汰感がありませんが。

私のミャンマー人の友達は相当のサーヂャボー,本の虫が多いです。いつもミャンマー文学の奥深さや面白味を語ってきてくれて,本人も仕事の傍ら,休日など時間あるときにはいつも小説を読んでいます。その為,中国語通訳ガイドをやっている友人のひとりは,どちらの言葉も自由に操れていて,抜群の(?)ユーモアセンスと博識さで中国人観光客から引っ張りダコのようです。

あと,我らがPCさんも本好きだったよね。ミャンマー人ってホント本好きだなぁと思っていました。

逆に私は小説をあまり読まず,特に純文学とかは苦手。勧めてもらったミャンマー小説もはじめはひぃひぃいって読みました。ただ,どこかしら自分のテイストに合う作品や,農村で奮闘する「金八先生」的な先生の話など,たまに私でも引き込まれる小説はありましたよ(笑。ちなみにほとんどのミャンマー人は覚えていないようですが,東野圭吾の「秘密」のドラマ版は昔一時期MRTVで放映されましたが,道徳的な問題?があったらしく突如打ち切りになったそうです。)

ただ,やはりノンフィクションのほうが絶対好きだし。旦那さんのほうに共感しちゃいました☆ワンピースも世間では人気ですが,私はどうしても(生理的に?)好きになれません笑。

それにしても,この世には色んなタイプの人がいるということを小さい頃から知ることができて,チッチちゃん,心の広い子に育ちますね♪

ただ,読み聞かせ&読書は後々の基礎学力や集中力にもつながるというから,そこはママの出番ですね♪

いつか近いうちにちっちちゃんと会えますように!^^;
2015年01月18日 Sun 10:41 URL [ Edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2015年01月21日 Wed 21:37 [ Edit ]
ヒロタロウ
価値観の違いでしょうなあ

僕も東野圭吾さんの小説は好きです。

赤い指は面白かったですね^^
ガリレオも読んでましたが
2015年01月23日 Fri 20:07 URL [ Edit ]
akari
意外とコメントがたくさん!皆さんありがとうございます。

>かさまさん
ミャンマー人が本を読まない、とかではなく、やっぱり人それぞれなんでしょうね。

>ふっちーさん
図書館ありますよ。地元のNGOがやっている図書館や、民族の図書館もあります。
でも、本の持ち出し禁止(盗難予防?)なので、その場で読まなければならず、イマイチです。
アナ雪は見たけど、ラプンツェルはまだ見てませんでした!DVDを探しにいかなくては。

>エリザベットさん
我が家は私が小説で、夫はゲームかネットしてます笑。
いつも「早く寝ろ」と怒られつつ、小説をなかなかやめられない私です。

>あこーじー
サージャボーという言葉もありましたね!やっぱり人それぞれ。
その中国語ガイドさん、うちの旅行会社から仕事お願いしたいです〜。中国人のお客さんもいるので。
それにしても、ワンピースイマイチな人が意外といるのですね。私の周りはワンピース好きばかりなので(夫を除いて)。

>ヒロタロウさん
東野圭吾さんは日本にいるときは読まなかったのですが、ミャンマーへのお土産でけっこういただくので何冊か読みました。赤い指も読んだような・・・?(すぐ忘れます)
読みやすいですよね。いまのところ、『秘密』が一番お気に入りです。
2015年01月26日 Mon 14:51 URL [ Edit ]
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