十勝毎日新聞電子版
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2025年11月号

特集/おいしいチーズがある幸せ

お知らせ

10/28 Chai11月号発行〈特集/おいしいチーズがある幸せ〉

可能性を引き出す「音楽」〜あのね、こどもはね(15)前田恵先生

初めての発表会でピアノを弾く筆者(8歳のころ)

はじめまして。社会福祉科子ども福祉専攻でピアノ指導や音楽の授業を担当している前田恵と申します。十勝の自然の素晴らしさや人の温かさに魅了され、2年前に東京から移住してきました。音楽を通して、地域のみなさんと交流ができたらと思っています。

新年度になり、お子さんが新しく習い事を始めたというご家庭もあるのではないでしょうか。2024年11月に行われた学研教育総合研究所の小学生白書Web版によると、76・7%の小学生が、学校以外の習い事をしているそうで、数ある習い事の中で「音楽教室」は4位でした。もしかしたら、この春からピアノやバイオリンなど音楽に関する習い事を始めたというお子さんもいるかもしれませんね。

先日、リトミック指導のためにある保育所に行くと、2歳くらいの女の子がトコトコと私の近くに寄ってきて、その小さな指でピアノを一生懸命弾いてくれました。「わー、とっても上手に弾けるんだね!」と言うと、「うん、いつもお家で弾いてるの」と。きっと家にピアノがあって、そのピアノを囲んで家族との楽しい会話が生まれているんだろうなと想像しました。その後リトミックが始まるまで、その子は何度もピアノを弾いて聴かせてくれました。

子どもの「好き」や「楽しい」と思う気持ちを私はいつも大切にしたいと思っています。そこから子どものさまざまな興味や可能性が引き出されると信じています。

音楽教育には、音感を育てるだけではなく、子どもの集中力や表現力、コミュニケーション力などにつながる要素があると言われています。一人でするのも音楽。でも誰かとするともっと楽しくなる。音楽が子どものいろいろな可能性を引き出してくれるものであってほしいと願っています。

前田先生


<まえだ・めぐみ>
帯広大谷短期大学社会福祉科子ども福祉専攻専任講師。武蔵野音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻卒業、昭和音楽大学音楽研究科修士課程音楽芸術表現ピアノ修了。大宮こども専門学校を経て、2023年4月から現職。短大の他、保育所でのリトミック指導やコンサートでの演奏活動も行っている。

あのね、こどもはね

帯広大谷短期大学の5人の先生による寄稿。社会福祉科子ども福祉専攻 青木謙介教授(専攻長)、同 高橋由紀雄准教授、同 前田恵専任講師、同 滝澤真毅非常勤講師、看護学科 嶋田純助教。

新天地で医療人材育成を〜あのね、こどもはね(21)神尾智予氏

探索行動、驚きと喜びに〜あのね、こどもはね(20)滝澤真毅氏

親子で歌、穏やかな記憶に〜あのね、こどもはね(19)前田恵先生

暑い夏、適切な水分補給を〜あのね、こどもはね(18)嶋田純先生

油粘土の「しりとり」お勧め〜あのね、こどもはね(17)高橋由紀雄先生

キックバイクから自転車へ〜あのね、こどもはね(16)青木謙介氏

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