全項目表
ダム番号:1403
天ヶ瀬ダム(元) [京都府](あまがせ)
ダム写真
(撮影:安部塁)
059607 Dam master
030348 灰エース
030351 灰エース
030354 灰エース
059623 Dam master
059624 Dam master
059643 Dam master
019894 折口卓矢
どんなダム
美しいアーチダム
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アーチダムで、詳しくはドーム型アーチ式コンクリートダムという形式。淀川水系における初の多目的ダム。アーチ曲線が美しく、写真もきれいに撮れる。放流時にも写真撮影容易なようだ。
[写真](撮影:KENBO)
クレストゲートから試験放流
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2010年11月19日、クレストゲートからの試験放流が行われた。管理開始以降ではクレスト放流は初めてで、ラジアルゲート4門から豪快な放流が見られた。この試験放流は、天ヶ瀬発電所工事に伴うゲートからの代替放流を行っていた際、ダム貯水池水位がクレストゲート敷高を越えたため、その機会を利用してクレストゲートの放流試験として実施したもの。
[写真](提供:国土交通省淀川ダム統合管理事務所)
近くに平等院
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近くに世界文化遺産に指定された平等院や天ヶ瀬森林公園などが。春の桜、秋の紅葉など、四季折々に楽しめる。観光客や遠足なども多い。
[写真](撮影:塩谷)
鴨類が多く飛来
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ダム湖はカモ類などの水鳥が飛来することで知られる。特に多数のトモエガモやオシドリが観察される。
下流に旧志津川発電所の建物が残る
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下流右岸に旧宇治川電気志津川発電所の煉瓦造りの建物が残る。大正13年に建設され、当時としては画期的なダム式発電所だったが、昭和38年、天ヶ瀬ダムの建設によって廃止、建物が残っている。土木学会の「日本の近代土木遺産〜現存する重要な土木構造物2000選 」に選定されている。
[写真](撮影:Dam master)
ダム湖は「鳳凰湖」
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ダム湖は鳳凰湖と呼ばれる。昭和62年、「森と湖に親しむ旬間」を機に一般公募、命名。アーチ式ダムは下流から見ると鳥が羽を広げた姿に見えるからと説明されているようだが、一番の理由はすぐ近くに平等院鳳凰堂があるからではとの声も。
[写真]鳳凰湖(撮影:Dam master)
シリーズ ダム百選 投票から
第 1 回 『 もう1度行きたいダム 』
■しかく 小学生の頃、遠足だか社会見学だったかで平等院鳳凰堂と併せて見学した。ダムの迫力に圧倒された記憶がある。思い返すと、ダム好きになった原点のダムだと思う。 (31〜40歳 男)
■しかく 自殺防止のため、夜間ダムの上を歩けなくなったので綺麗な天ダムをもう一度拝みたい! (11〜20歳 女)
第 5 回 『 放流のカッコいいダム 』
■しかく 三室戸寺の紫陽花苑を散策後、宇治川左岸の上流部に車を進めたところ、天ケ瀬ダムが現れ、もの凄い迫力の放水をしており、その姿をとシャッターをきったが、足下がすくわれるような恐怖感を覚えた。幾度もこのダムを見ているが、雨期の放水シーンは音もすごく、やみつきになります。 (61〜70歳 男)
■しかく 年間通じてしょっちゅうコンジット放流している働き者のダムです。
この3門の青いゲートが無かったら、洪水時に京都南部、大阪は果たしてどうなるのか? 琵琶湖の水を一手に受け止め、外観は優雅なアーチですが仕事は硬派すぎてついつい立ち寄ってしまいます。
クールでスリムなくせに仕事は渋い。例えればゲッター2か。 (KIYOTAKA)
第 19 回 『 がんばっているダム 』
■しかく 先日の台風崩れで試験以外開くことが無かったクレストにて緊急放流をしました。上流の琵琶湖の水を一手に受け止める頑張り屋のダムだと思います! (ずいかい)
河川
淀川水系宇治川
目的/型式
FWP/アーチ
堤高/堤頂長/堤体積
73m/254m/122千m3
流域面積/湛水面積
4200km2
(
全て直接流域
)
/188ha
総貯水容量/有効貯水容量
26280千m3/20000千m3
ダム事業者
近畿地方建設局
本体施工者
大林組
着手/竣工
1955/1964
ダム湖名
鳳凰湖
(ほうおうこ)
ランダム情報
【ダムにいる鳥】国土交通省「河川水辺の国勢調査」(2003)
カイツブリ、カワウ、ゴイサギ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、オシドリ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、アヒル、ホシハジロ、キンクロハジロ、ミコアイサ、ハチクマ、トビ、オオタカ、ハイタカ、ノスリ、サシバ、コジュケイ、キジ、イカルチドリ、イソシギ、ユリカモメ、ドバト、キジバト、アオバト、ツツドリ、ホトトギス、アオバズク、フクロウ、ヨタカ、ヤマセミ、カワセミ、アカゲラ、コゲラ、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、サンショウクイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、カヤクグリ、ルリビタキ、ジョウビタキ、クロツグミ、シロハラ、ツグミ、ヤブサメ、ウグイス、オオヨシキリ、センダイムシクイ、キビタキ、オオルリ、コサメビタキ、エナガ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、ホオアカ、カシラダカ、アオジ、クロジ、アトリ、カワラヒワ、マヒワ、ベニマシコ、イカル、シメ、スズメ、ムクドリ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、コヨシキリ、サンコウチョウ
関連書籍
■しかく建設省天ケ瀬ダム工事事務所 『天ケ瀬ダム建設誌』 建設省天ケ瀬ダム工事事務所 1966
■しかく建設省土木研究所 『天ヶ瀬ダム水理模型実験報告書』 建設省土木研究所 1999
■しかく滋賀県 『淀川水系天ケ瀬ダムに関する経緯』 滋賀県 1962
諸元等データの変遷
【06最終→07当初】河川名[宇治川→矢作川]
【07当初→07最終】河川名[矢作川→宇治川]
NPO法人 J-heritage 主催
〜宇治川ヘリテージ2011参加レポート〜
これは、ダムマイスターのKIYOTAKA様の投稿です。2011年8月8日に行われたNPO法人 J-heritage 主催「宇治川ヘリテージ2011」の様子です。
まずは、天ケ瀬ダム管理支所にやってきました。英文の看板が格好いい。
巡視艇3艘が揃い踏み、乗せてくれたら・・・と期待しましたが、さすがに無理でした。
左端は天ケ瀬ダム名物のホバークラフト「かわせみ号」です。格好良いのですが操作に高度な技術を要するとお聞きしました。
コンジット予備ゲートの真上、高圧キャタピラゲート。
ダム右岸の階段を登って天ケ瀬森林公園へ移動、素晴らしい眺望を堪能しながら昼食です。
ドーム型アーチの薄い堤体が良く分かります。
仰ぎ見る。このオーバーハングこそ、ドーム型アーチダム。
近くで見ると迫力のコンジット高圧ローラーゲート3門。
そして最後、下流に移動して宇治発電所へ。大正2年に発電を開始し、今もって現役です。5基のフランシス水車で32,500kWの認可出力。
(2011年8月作成)
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