仙人谷への道 【第4話】

9月1日(火) 〜仙人谷ダムへの道 その1〜

朝5時半、さわやかな目覚め♪
外は曇ってはいるが雨はあがっている。ただし、地面はけっこうぬれているようだ。

山の朝は早い。他の登山客は皆起きているようで、出発の準備でゴソゴソと音がしている。
朝6時から朝食。6時前に出発するお客さんには、おにぎりを作ってくれるらしい。
のんびりBSニュースを見ながらご飯を食べていると、1組の登山客が「お先に〜」と出発して行った。そして他のお客も順次欅平方面へ向けて出発し、7時には自分独りに。
一晩とはいえいろんなお話ができて皆さん素敵な方ばかりでした♪

さて、自分はといえば本日はダムを見に行くだけで時間におもいっきり余裕があるので朝8時にようやく出発。
行きがけに小屋の主人に「十字峡までは道の整備も終わってるので、時間があれば行ってくるといいよ」と声をかけられる。
更に「今夜は他に予約が入って無いし、この周辺にキミ以外に一般者はいないから」だって。 うひょー、黒部渓谷貸切ですかー!



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「水平歩道」
その名のとおり、標高約1000mの等高線に沿って水平に伸びる登山道である。
しかし、欅平の標高は約600m、阿曽原温泉小屋は約860m、そして仙人谷ダムも約860m。ということは、各ポイントから水平歩道に行くには、まずは140m〜400mもの標高差を直登、直降しなければならないのである。


というワケで、出発してからいきなり直登。あっという間にヘロヘロ(泣)
そしてここからもやはり水平歩道らしい風景が続く♪
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水平歩道を抜け、標高差140mを直降すると久々に広く平らな光景が広がる。そして建物が見えた、関電人見寮だ!!
阿曽原温泉小屋から徒歩40分。意外に早く到着。
もうテンション上がりまくりで小走り気味になっちゃうんだけれど、はやる気持ちを抑えて周囲を観察。

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人見寮の前からダムを一望できる場所に、慰霊塚のようなものがあった。建設時に亡くなられた方々を慰めるためのものだろう、と勝手に思い手を合わせる。

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さて、ここからダムまで左岸側は崖となっているので、人見寮とダムをつなぐ人道トンネルを歩くこととなる。
入口は閂でしっかりと閉じられているが、これは熊などの野生動物が入らないようにしているため。

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扉を開けて中に入る。上の写真右が入口。正面に進むと人見寮。
そして左側を鉄柵越しに撮った写真が↓

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ハイ、高熱隧道です。実は奥から断続的に蒸気がモクモクやってくるので周囲は妙に温かくジメジメ。
ダムへ向けて歩きだしたら、後ろから蒸気がモワっとやってきてこの有様↓ メガネも曇るし(泣)

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お!

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軌道だ!

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反対側を見ると、ハイ、ここ行ったことある人はそれなりに多いと思われる、トロッコ列車の仙人谷駅♪
関電さん主催の黒四発電所見学ツアーだと、ここで一旦列車を降りてダムを正面から見ることができる。

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・・が、自分は一介の登山者なので軌道内を堂々と歩くことに躊躇してしまい、実は今回、ダムを正面から見ることができなかったw


上のモワっとした写真をみると解るが、人道トンネルは谷側に明り窓が開いている(転落防止のために金網が張ってあるが)
で、その窓越しに、ついに

仙人谷ダムキターーーー!!

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まだチラリとではあるが、ついにここまでやってきたと嬉しさが込み上げる。

さて、人道トンネルはダム管理所建屋へとつながり、やがて管理ルーム入口へと到達した(もちろん立入禁止)
ムフフ♪ 入口に誇らしげに掲げてあるじゃないですか、近代化産業遺産プレート。

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登山者用案内表示に従って進むと、ついに管理所の出入口から外へ。ココも「野生動物が入らないよう」扉は必ず閉めて下さいとの表示が。

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さぁ、いよいよ次回はこの階段を登ってダムの天端へ!

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2010年3月13日 (土) 山歩き | 固定リンク
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