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日永岳山行記【第4話】
第4話 「取り返しのつかない過ち。そして奇跡」
この時の自分は、想定外の事態に陥った焦り、周囲に誰もいない孤独感、そして疲労感、さらにはこんな状況だからこそ分泌されるアドレナリンによって高揚感もアリの複雑な心境だったw
出発が早かったので時間はまだ午前11時前。おかげで日暮れを恐れての焦りはなかったが、天気予報では昼から雨が落ちてくるという予測だったので、時間的焦りも少しはあったと思う。
無名山の頂上を目指し、黙々と薮と格闘しながら登ること10分。
なんと前方を木々と深い藪、そして大きな岩が完全に通せんぼしてしまった。両サイドは急な斜面。
これを無理やり越えたり横をまいたりすることはかなり難しい。
しかもこの先にさらに難所があってたまらず引き返すとなった場合、ここを降りるのはかなり危険だろうと肌が感じた。
数分間真剣に悩んで・・・やはり一旦マーキングのあるトコまで戻ることを決心した。
決心の後、これまで登って来た道を戻ろうと振り返った瞬間、背筋が凍りついた!
本気で血液の逆流を感じた。
一面に生い茂った藪(笹)のせいで、登ってきたルートが全く判らなくなってしまっていた。
ほぼ頂上に近い場所であるため、戻る方向は扇状に広がっている。
もし戻る方向を10度でも間違えれば、少し下っただけでも元のルートからは何十メートルも離れてしまう。
そして数分も彷徨っているうちに、自分の位置を完全に見失ってしまうだろう。
前にも行けず、後ろにも戻れず、まさに進退窮まる状況。
これまで山の遭難を検証した本を何冊も読んで、道迷い遭難についても何件も事例を知っている。
それゆえに自分がおかれた状況がどれだけヤバイかホントよくわかる(泣)
人のいない無名山の中でただ独り、かなりの恐怖感と孤独感に押しつぶされそうになった。
・・どうしよ?
立ち止まっててもしょうがないので、笹をかき分けて自分の足跡を探しながら慎重に降りることにした。
ここで幸運なことに、梅雨時期で湿ってやわらかくなっていたおかげで、地面をよく見ると自分の足跡がうっすら残っていた。
あわせて記憶を頼りに、特徴のある木(曲ったヤツとか大きなヤツとか)を探しながら地面を這いつくばるように降りて行った。
ものすごい緊張感と孤独感に襲われながらも慎重に降りて行くと、木が伐採され道らしきものができているトコに出てきた。
しかしまだ登ってきた道とは判別できず、気の抜けないまま20分くらい下ったところで、ようやく見覚えのあるマーキングを発見!
これだけ「ホッ」とひと安心したのは、生まれてからそう何度もなかったなぁw
そこでザックを置いて一休み。う〜ん、水が美味しいw
401
思えばこの1時間、とにかく必死だったんで水分補給する余裕も無かったし、写真撮る余裕も無かった・・。
更には手や顔にいくつもの笹で引っ掻いた痕や擦り傷が。ホント必死だったんだなぁ、俺・・w
さてそこで一息ついて、周囲をゆったり見まわしてみる。
・・ん? もしかしてコレはさっき見つけられなかったトラバースルートでは?
〜第5話 「再挑戦。のち撤退」へ続く〜
2010年1月28日 (木) 山歩き | 固定リンク
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コメント
とりあえず無事生還?でしょうか??
写真が無いのがリアル過ぎて怖いです。
投稿: あつだむ宣言! | 2010年1月28日 (木) 23時03分
おはようございます。
怖いよぅ怖いよぅ。
某鉱山の斜面での4m滑落とか、私も大概無茶してきたなと思いますが山の遭難とは恐怖のレベルが違うんですよね。
無間ループに陥るこの焦燥感、すごいわかります。
怖いよぅ。
夜雀 拝
投稿: 夜雀 | 2010年1月29日 (金) 07時28分
>あつだむさん
とりあえず、ですw
写真なんて撮る余裕どころか、撮ろう思う余裕すらなかったですね。
2人以上で登ってれば全然余裕だったんでしょうけど・・。
>夜雀さん
滑落もとっても怖いですね。
道に迷った場合、焦ってルートを探しているうちにふいに足を踏み外して滑落や転落してしまい、自分で行動できなくなって遭難してしまうというパターンが多いようです。
昨年秋に宮崎の韓国岳で親から離れ先行した小学生が遭難して無くなった事故、まさにあれがこんな状況だったと思われます。
迷っても焦らず冷静に、足元をしっかり見て歩くということがけっこう大事だと思います。
ま、えらそうなこと言ってますが自分もこの時かなり冷静さを失ってました(笑)
投稿: ひろ@ | 2010年1月29日 (金) 21時05分
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