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典型的な駅。

(えき)が単なる鉄道マニア鉄分補給所となってもう何年経っただろうか。携帯電話が普及するまでは、遠い異郷へ旅立つ小市民を、家族恋人友人が古来から伝わる方法で見送りをする"別れの場"であったというのに。

概要[編集 ]

その歴史は古く、律令制が導入された頃には既に全国各地に存在していたという。ちなみに、当時の旅人の多くは役人などの金持ちだったが、それでも行き倒れや神隠し拉致も多く、を覚悟の旅立ちなので当然見送りも必死だっただろう。見送る側の多くが「別れはできるだけ先延ばしにしたい、しかしどこまでも同行する訳にも行かない」と悩む。この悩みの解決策として、別れの場として整備された駅は重宝され、存在感は時代が流れるにつれ大きくなっていった。

明治時代に入ると、政府の野望と陰謀と舶来信仰により鉄道が整備される。これにより駅の数が飛躍的に増え、小市民たちも気軽に駅で別れを惜しめるようになった。この頃には現在よく知られている別れ方の多くが発明されたと考えられる。その後、大正時代から高度経済成長期までが駅の黄金時代だった。大都市の駅では、長距離列車の出発ホームや改札口付近にいくと涙を流す人で溢れ、関係者以外は近寄りがたい独特の雰囲気を醸し出していたという。

日本では携帯電話などの普及により、駅の別れの場としての使用頻度は激減してしまった。これにより、各地で開催されていたこの『エクストリーム・駅での別れ』も徐々に廃れていってしまう。だが一方で『エクストリーム・駆け込み乗車』等は逆に都市部を中心に普及していった。

そして現在では日本有数のエクストリームスポーツ会場にもなってしまった。前述の通り『エクストリーム・駅での別れ』が最も盛んであったが、時代の変遷と共に競技内容も変わって行き、最近では『エクストリーム・駆け込み乗車』を始めとした様々な競技が行われるようになった。また、列車内で行われるエクストリームスポーツに参加するためには避けて通れない場所でもある。エクストリームスポーツが盛んに開催される場所として、今も昔も変わらない。

別れ方の代表例[編集 ]

手を振る
最も広く行われていた方法。他の分かれ方と組み合わせて使うことが多い。入場券を買うのが勿体無いなどとと思っている者は改札前でこれを行う。ホームでは列車が出発してから手を振るのが礼儀だという。見送る側見送られる側どちらもしてもよい。
涙を流す
これもまた他の別れ方と組み合わせて使うことが多い。もちろん涙を流すのは見送る側見送られる側どちらでも構わない。相手が見えなくなってから号泣するという方法も悪くない。
窓越しの会話
列車の窓越しに別れる前の最後の会話をする。窓が開かないタイプの列車が増加したため、代わりにパントマイムやテレパシーを行う者が増えた。
列車を追いかける
駅のホームというものは、曲がっていたり、思っているよりも長かったりすることがある。
最も美しい別れ方だが、これには各種の掟と条件が存在する。まず、見送られる側は出発時の加速がそこまで早くない列車の3両目から5両目に乗車しなければならない。これは見送る側に、追いかけるときはホームの端まで追いかけなければならないという掟があることを考慮した結果だという。
これは見送られる側が先頭に乗車していると見送る側が列車を追いかけることの出来る距離が極めて短く、最後尾に乗車していると見送る側がホームの端に到達できないという法則があるためと考えられる。
万歳三唱
おめでたいことにしておきたい別れの時に実行されることが多い。見送られる側は「何が万歳だ、これから大変だというのに」などと思っていることも少なくないので注意が必要だろう。
敬礼
主に警察軍隊などが好む。一般人は見送られるときにコレをやられると恐縮する。
この世との別れ
『エクストリーム・駅での別れ』の中でも特に高得点を叩きだす技法である「この世との別れ(現世との別れ)」は、長らく、別れようとする本人の意思か、もしくは相手をこの世から別れさせたいと願う者の意思により、列車がホームに進入する際に線路上に飛び降りる(または突き落とす)形で行われるのが一般的であった。しかし、近年では、今まで余り例を見なかった、新しい形での別れが行われるようになってきている。
この、新しい形の「この世との別れ」は、それまでの別れとは大きく異なり、別れよう/別れさせようとする当事者どうしが今までに会ったことがない場合が殆どである。つまり、会ったその時に、すぐにこの世に別れを告げるという、まさに「一期一会」の精神を体現した画期的な別れ方である。しかも、一度に、短時間のうちに、互いに無関係であった複数名が相次いでこの世から別れてゆく場合が多く、また別れた者・別れ損ねた者ともに大きく報道されることから、この別れは流行の兆しを見せている。
特に2008年は、駅での大規模な「この世との別れ」が相次いで行われた年となった。3月23日常磐線 荒川沖駅(茨城県)にて8人が相次いでこの世に別れを告げると、その2日後の深夜には岡山駅にて男性1名が、18歳の少年にホームから突き落とされることで別れていった。その後も、大阪駅などで多数の人々とともにこの世から別れようとする者が出たり(これは失敗に終わり得点はできなかった)、7月22日には京王八王子駅(東京都)のショッピングセンターで従業員の女性1人がこの世から別れていった(競技者が挑戦した場所が駅構内ではなかったため、採点対象外)。また、その後も平塚駅(神奈川県)や渋谷駅でも挑戦者が現れたが、この際には残念ながら1名も別れさせることはできなかった。
この年の6月、秋葉原の市街地においても、一度に7名をこの世から別れさせるという記録を樹立した者が出たため、この新形式の別れの流行にはウェルテル効果 [1]による影響も少なくはなく、また今後も新たな挑戦者が現れるであろうと見られている。

余談[編集 ]

  • 「駅弁」は駅で売っている弁当だが、登場当初は「別れの場に弁当とは何事か」と思われることが多く、空気を読めない行為の典型だったいう。しかし「別れた後に嬉しい駅弁」などとマスコミに紹介された所、売り上げが倍増したという逸話もある。
  • 駅伝」はリレー形式のマラソンの事だが、駅で別れの儀式をやるだけではまだ不十分だという者が、リレー形式で去って行く列車を追いかけていった事に由来するスポーツとも伝えられている。
  • ウィキペディアは自称百科事典だが、執筆者の多くが鉄道マニアである。いずれはこの記事も、ウィキペディアから流れてきた鉄道マニアによって、素人には到底理解できない高度なユーモアになってしまうのだろうか。残念で仕方がない。

関連項目[編集 ]

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