関係筋
関係筋(かんけいきん、competent muscle(s))とは、ある人の生体維持に関わるあらゆる筋肉を十把一絡げにまとめて呼称する医学用語である。
概要[編集 ]
どんなに分析技術が進んだ現代でも、医療の現場では経験に裏打ちされた五感による診察が求められることがある。例えば、呼吸が通っているかを確認するためだけにわざわざ分析装置に頼っているようでは、急を要する現場では患者の命に関わることとなってしまう。
しかし負傷者や患者、場合によっては彼らの親族や恋人、兄弟などは、どのような場合にあっても医師に対して病状や外傷に関する説明責任を求める。ここで口ごもるようでは医師失格であり、どんな場合でも事実を的確に説明することが求められる。かといって難病であるにもかかわらず「大丈夫です」と言おうものなら嘘をついたこととなり、これはこれで医師失格であるため、大まかな範囲で言える簡単な事実を語り、お茶を濁す必要がある。
筋肉に関する疾患や中傷であっても、筋肉の何がどうおかしいのかはっきりしない場合がある。ところが、大まかな範囲といっても「あなたの筋肉のどこかに膿ができている」と言うことは憚られる。無責任と受け取られかねないからだ。この問題をたちどころに解決する魔法の言葉が、この関係筋である。これを用いて先ほどの説明を言い換えると、「関係筋に膿ができている」となり、何だか専門的で賢そうに見えることとなる。こうして患者や負傷者との信頼関係は構築され、検査結果が分かるまでのその場凌ぎとすることが可能である。
関係筋が関わる疾患[編集 ]
- 赤球
- 関係筋が麻痺を起こして睾丸が機能不全となる。
- インフルエンザ
- 関係筋が緊張を続け、疲労に拍車をかける可能性がある。
- 鬱病
- 検査では異常が無いが、訳もなく関係筋が怠(だる)ければこれを疑うべきである。
- 押ボタン症候群
- 腕や手指の関係筋が条件反射を起こし、自らの意志に反してボタンを押してしまう。
- オタクアレルギー
- 関係筋にサブイボが走る、場合によっては腕の関係筋が暴走し、致命的な症状を引き起こす恐れがある。
関係筋が関わる傷[編集 ]
- ぎっくり腰
- 関係筋だけではなく、全身に衝撃が走る内傷。
- 頭痛が痛い
- あまりの頭痛に顔面や喉の関係筋が動きにくくなるため起こる内傷。
- 誹謗
- 関係筋が割れたり破裂していてもおかしくない外傷。
- 中傷
- 関係筋を特定することが極めて難しい外傷。
関係筋の乱用[編集 ]
昨今社会を対象とする医療業界では、関係筋の乱用が目立つ。関係筋と呼ばれる筋肉には必ず、上腕二頭筋、心筋、大胸筋、御堂筋といった言い換えるべき具体的な名称があるはずであり、のべつ幕なしに関係筋を多用することは、患者を蔑ろにし、医療情報公開を妨げる行為であるとして毎日新聞と筆頭とするリベラル寄りのメディアが批判している。ただ、医療業界は総じて保守的であるので、関係筋の語は今でも日本のどこかの診察でカルテに書き込まれている。夜間であっても救急で。それどころか、挙句の果てには日本強酸湯のように、関係筋に強く作用することを売りとする医薬品や、眠種痘のように関係筋としてしか治験データを取っていない医薬品まで出回る始末である。