多数決
多数決(たすうけつ)とは、扇動されやすい大衆とその扇動者からなる一団に権力を与えるために考案された政治手法。扇動者による独裁政治に同じ。
概要[編集 ]
多数決は、あらゆる社会階層で実施されている政治の形態で、独裁政治の雛形である。その多くでは、問題解決能力のない大衆が、自らの能力が足りないことを省みず、数に頼んで実権を得ているかのような幻想を発生させるため、あろうことか民主政治の一形態だと誤解している者まで見られる。しかしその実態は、前述の通り扇動者がその各々の意見を誘導し(あるいはミスリードを誘発させ)、結果扇動者の目的により決定を誘導させることによって、当事者らが自分で選択した結果だと誤認させることが出来る独裁である。
これら多数決の最も有効な利点は、決定に関与した被扇動側があたかも自分たちの意思によってその結果を選択したと誤認していることである。これはマインドコントロールの前段階にあたり、如何に結果が残念な状態を生んだとしても、その各々が責任を負わなければいけないという意識を持ってしまうことにある。多くの独裁政治では、その頂点たる独裁者の決定の拙さが露呈した場合に、独裁者一人に責任が集約され追及されるが、多数決においては扇動者はその咎を問われることがなく、これは独裁政治にない利点であり、独裁者が余り多くの利益を望まない限りにおいて、うまく機能する。
ただ、多数決扇動者がしばしば犯しがちな過ちとして、扇動に成功したことを自らの手柄だとして、結果から得られる利益のより多くの部分を自分のものとしてしまうことがある。これは扇動者にしてみれば、事態を発生させたのは自らの行動によってであり、その分で他の受動的に賛同した被扇動者より多くの労力を賭しているため、その対価を得るべきだという視点によるものである。しかしそういって自らの請求権を主張し始めると、多くの場合は責任問題が発生した場合に、責任だけを押し付けられる結果に終わる。