フリー素材
フリー素材(ふりーそざい)は、基本的人権や肖像権などが放棄されたインフルエンサーたちの総称である。あらゆるコラージュ画像に使うこと、あらゆる発言を言わせることが勝手に可能にされる。歴史上の人物と同格の有名人になれることから、学生のあこがれの職業のひとつとしても知られる。
概要[編集 ]
古来事績を残した偉人・奇人・罪人などは詩文や絵画などの形で語り継がれたが、その際「語り継ぐためなら本人の意思に関係なく使っていい」という考え方が発生した。これがフリー素材の根底概念である。当然ながら対象となった人物には見返りはなく、時にはその醜聞ともなったが、かといってそれらを排して回るものはあまり多くなく、有名税の一環と考えられた。現代においても広く知れ渡った概念であり、またフェアユースという「引用と言い張れば何してもいい」という概念の派生元として知られる。
ただし、フリー素材とされるものでもすべての権利が放棄されたわけではなく、権利を管理されているものもある。たとえば、イエス・キリストはカトリック教会などの定めたライセンスにより頒布されている素材で、これに則って「神と聖霊とで3Pするイエス」「黒人のイエス」「ゲイのイエス」「格闘ゲームのイエス」「ブッダと同棲するイエス」などが作成されており、商用や偶像崇拝などでの利用が許可されている。
著名人が勝手に素材にされる一方、市井の人たちからすると、フリー素材となることは憧れのひとつであった。名もなき民衆が関羽やアーサー王などと肩を並べる、いやそれ以上の存在になれるかもしれないと考えられたのである。人々は古来様々な方法でフリー素材となる方法を模索してきたが、20世紀末になるとインターネットの発達とともに情報発信が容易になり、一般人でもより簡単にフリー素材に近づくことができるようになった。2000年代には2ちゃんねるなどからデビューした人材も多く、さらにバカッターなどのSNSの登場によりさらなる素材が登場していった。
ただ、フリー素材は知名度によっては忘れ去られてしまう。たとえば国定忠治は昭和の頃までよく使われていたフリー素材であったが、平成以降ではソーシャルゲームでもお呼びがかからなくなっている。近年はフリー素材になるハードルが下がっている一方、忘れ去られるまでの期間も短くなる傾向にある。かつて一世を風靡した全聾のフリー素材ですら、もう話題にすらならなくなってしまっている。
フリー素材になるには[編集 ]
憧れの職業であるフリー素材になる方法は一つではなく、どれも険しい道である。ここではその一端を紹介しよう。
- 世界を征服する
- 割とメジャーな方法である。実際に地球上の全土を制圧する必要はなく、ある程度の範囲を征服すればそこが「世界」となる。たとえばアドルフ・ヒトラーもヨーロッパ全土は制圧できていないが、十分な知名度を獲得するに至っており、現代においても映画の題材からMMDモデルまで広く愛用されている。単に世界の頂点に君臨しただけで素材とされた例もあり、近年ではカトリックの頂点に就任したベネディクト16世が世界中で敬愛された。
- 国家元首などの要人を暗殺する
- 比較的メジャーな方法で、一般人でも狙いやすいため古来よく使われてきた。古典的なものではマルクス・ユニウス・ブルトゥス(ブルータス)の例があり、ダンテやシェイクスピアなどが作中で使用したほか、雑誌の名前などにも流用された。自身がブルータスになり切って大統領を暗殺した人物も出るなどファンも多い。逆に、国家元首が要人を暗殺するというのもフリー素材としての知名度向上につながり、近代ではヨシフ・スターリンや金正恩などの素材が人気を博している。
- 奇跡を起こす
- 特にキリスト教圏でよく使われてきた手法である。具体的には死後数日してから生き返ったり、マリア像に涙を流させたり、敵対者に雷を直撃させたりなどをするだけでいいので案外事例が多い。フランス発祥のフリー素材・ジャンヌ・ダルクはちょっとオルレアンで地震を起こしただけだが、貴重な女将軍というキャラクターもあって様々な素材に使われた。フランス王室もその素材のさらなる頒布を目的にパブリックドメイン化しており、その直後にイギリスにおいてたき火の素材とされて好評を博したという記録がある。
- 名言を残す
- 古来思想家は、詭弁を唱える者によって自説を強化するためのフリー素材として重宝されてきた。ハンス・フォン・ゼークトは4つのタイプからなる「組織論」を述べたとしてことで知られ、自分が軍師タイプだと思っている輩や、内容が似たり寄ったりのビジネス書、いかがでしたか?で締められるキュレーションサイトなどで素材として活用されてきた。ゼークトは実際にはそんなこと言っていないのだが、誰も気にしない。名言は著作として残すほか、テレビなどのインタビューで「物売るってレベルじゃねぇぞ」などと発言することでも世に残る。日本の一般的なたらこだった西村博之はテレビのインタビューにおいて「嘘を嘘を見抜けない人は(略)難しい」という名言を残したために、2ちゃんねるにおいてアスキーアートにされるなど多数活用された。
- 自分の写真をネットに上げる
- インターネットの普及以降によく見られた手法である。アップロード先は実名で登録したmixiやFacebookなどが推奨されている。単にアップロードするだけでフリー素材としては成立するが、知名度がないうちは効果が薄く、何らかの形で注目を浴びる必要がある。これに関しては数々の研究により、匿名からの「秘密の発露」という形式をとると素材として活用されやすいという。発露する内容はせせこましい犯罪自慢などがおすすめである。
- ホモビデオに出演する
- もう許してやれよ。
フリー素材の一例[編集 ]
- アドルフ・ヒトラー
- 20世紀屈指のフリー素材として知られる。悪役としての利用が多く、ラスボスとか悪の親玉とかクローン人間とかロボットとかゾンビとか好き放題使われてきた。自身を正義に見せたい人たちにとって重宝されており、「橋下徹はヒットラー」「ゼレンスキーはネオナチ」などとレッテル貼りに多用される。
- イエス・キリスト
- 歴史上もっとも多用されてきたフリー素材としてギネス記録を持つ。肖像から発言集まで、素材の豊富さも世界屈指である。上述の通りライセンス管理は行われているものの、実際にはそれを逸脱した「異端派」も数多く、そういう異端派に限ってファンが多く、二次創作が盛んである。
- ブッダ
- 東アジアでは息を吐くように使われ続けてきたフリー素材。キリストと違って明確な権利管理団体がなく、仏像と呼ばれる偶像が作られ放題になっている。中には鼻糞や遺骨も商用に使われており、末法の世を体現している。仏像を粗末に扱ったことでフリー素材になる団体もあるなど、二次活用も多い。
- マハトマ・ガンジー
- 南アジアにおける貴重なフリー素材。ヒトラーとは対照的に、自分を聖人だと信じてやまない人たちに愛用されており、スイスやコスタリカのようなフリー素材国家と並んでお花畑の養分に使われている。
- 安倍晋三
- 世界の創造主にして支配者として知られる宇宙一のフリー素材。轢き殺してよし、撃ち殺してよし、鳥葬してよしとなんにでも使える万能素材である。地震や台風が来ても「アベのせいだ」と唱えることで精神の安定にもつながるとされ、医療用の素材としても着目されている。似たようなフリー素材に菅原道真がいる。
フリー素材の活躍の場[編集 ]
フリー素材の用途は多岐にわたる。一般的によく見られる例としては教科書があり、特に日本史・世界史といった教科書にはフリー素材が多数掲載され、落書きを通して美術への興味の涵養に役立てられてきた。学校教育の現場では、このほか京都大学の折田先生像が人気の素材である。学生がフリー素材になりたがるのも、こういった教育の賜物であるという意見も少なくない。
また、暖を取るための燃料としてもよく使われる。たとえば韓国では歴代総理や天皇の肖像などといった、日本製のフリー素材が優秀な燃料としてしばしば火にくべられている。ジョージ・W・ブッシュやドナルド・トランプの人形なども中東では燃料として人気が高く、人々に暖かい安らぎを与えている。
アンサイクロペディアにおいては{{Q}}というテンプレートにフリー素材を加え、捏造した発言の信頼性を担保させている。こうして世に言ってない名言が広められていくのである。怖いですね。
関連項目[編集 ]
- エクストリーム・謝罪 - フリー素材界最大のオーディション
- 燃料の逐次投入 - フリー素材を長持ちさせる手法
- Fate/Grand Order - フリー素材の見本市
- カオスラウンジ - 俺以外全員フリー素材と提唱する哲学者
- 野獣先輩 - 中国史の人物・李荣と同一視される人物の肖像。明確に権利者がいるのでフリー素材ではない。
ハイル・ヒットラー!
このフリー素材は、偉大なる我らがアーリア民族の築き上げた最高の文化的作品である!
この記事を書き上げてこそ、 ユダヤ人を殲滅できるのだ!
この記事をつまらなくする者に宣戦布告を!!ジーク・ハイル!!!! (Portal:スタブ)