スーパーピアノレッスン
スーパーピアノレッスンとは、NHKBSハイビジョンと教育テレビで放送されている題名通りの教育番組である。昔からあった番組「ピアノのおけいこ」が魔改造された結果、誰のレッスンになるのか分からないような内容の番組へと進化を遂げている。
内容[編集 ]
番組はレッスン生となる若手ピアニストに講師役となるピアニストがテーマとなる楽曲を教える様子を放送するというシンプルなものであるが、この番組がスーパーピアノレッスンと呼ばれる所以は、この内容を構成するの要素一つ一つが常人の領域を超越していることにある。なお、レッスンは前後半の2回に分けて放送されることが多い。
冒頭[編集 ]
番組はレッスン生が当日のテーマとなる楽曲の一部を演奏するところから始まる。しかし、本格的な演奏会で使われるような楽曲を、どう聞いてもレッスンが必要とは思えない演奏で一通り弾く。次に講師役のピアニストがお手本を弾くのだが、何が違うのかはよく分からないが明らかにレッスン生よりはるかに上手いことはわかる。しかも外国人である。
この時点で視聴者は、この番組が「教育番組」として自分の役に立たないこと、この番組が趣味悠々のような、老いぼれども対象のぬるま湯番組ではなく、題名の通り一般人を超越した人のためのスーパーピアノレッスンであることを認識する。
レッスン[編集 ]
レッスンは、講師がその曲の要所となる部分についてアドバイスし、レッスン生がそのアドバイス通りに演奏し、またさらにアドバイスを受け演奏する。という流れで行うのだが、講師が曲の本来持っている雰囲気や情緒みたいなものを聞きなれない形容詞で説明しだし、見ているこっちはちんぷんかんぷんである。全編通して外国語(字幕つき)で行われる(主に英語や仏語、独語)。そしてレッスン生は講師のアドバイスを理解し演奏を行うのだが、ちんぷんかんぷんでも聞いていて、なんだかよくなっている気がする。
こういったことを何度か繰り返して進行するが、視聴者には理屈がわからないままレッスン生が上手くなって行くので、講師が強化系補助魔法ようななものを唱えてレッスン生の演奏力がUPしているような具合に映ることになる。
終わり[編集 ]
最後にレッスン生が、テーマ曲を一通り演奏する。確かに始めの演奏より上達しているが、それでもなお講師には遠く及ばない。こうして、視聴者を置き去りにしたままスーパーピアノレッスンは終了を迎える。
エンディング[編集 ]
前述の通りレッスンが長時間になる場合は複数回に分けて放送されるため、エンディングが講師のピアニストによる演奏になることがある。また、レッスンをほぼノーカットで放送するため、尺調整でテーマ曲の『名曲アルバム』がエンディング前に挿入される。
その他[編集 ]
- テキスト
- 教育番組なので、この番組にもテキストが存在する。しかし、スーパーピアノレッスンのテキストであるため、当然スーパーピアノテキストになっている。内容が学校で習ったようなレベルの楽譜ではなく、記載されている楽譜を読むためのテキストが要るのである。
- スーパーレッスンシリーズ
- このスーパーピアノレッスンには『スーパーバレエレッスン』という姉妹番組が存在したが、講師とレッスン生の違いがわかる人が視聴者に居なかったため、2クール目の初頭に当たる15回で打ち切られてしまった。
あまりに難解で一般視聴者の理解をはるかに超えた放映であるため、2010年では有名ピアニスト仲道郁代らが出演し主に中高年男性に実技指導を行っている。また楽曲も編曲により黒鍵の使用頻度が少ないハ長調にするなど徐々に"スーパー"色を除いている。