ケースでわかる 遺贈、代襲・数次相続、相続人不存在等の法務と税務
知りたいのは「例外」の対応。
相続を取り巻く環境は、高齢化や少子化、家族形態の多様化、国際化などを背景に、年々複雑さを増しています。
高齢の親が亡くなり、相続人である子も高齢となっていることで生じる数次・再転相続、親より先に子が亡くなることで生じる逆縁・代襲相続、相続人不存在、認知症の相続人への対応、遺贈、海外居住者や外国籍の方が関係する国際相続など、従来の典型的な相続とは異なるケースも増えています。
こうした「例外的なケース」では、制度を知っているだけでは対応が難しく、法務・税務の両面から事案を検討する必要があります。
本書は、相続案件の経験が豊富な弁護士と税理士法人が、それぞれの実務経験をもとに、相続に関する法律上の考え方と税務上の取扱いを横断的に整理し、現場で判断に迷いやすい論点を具体的に解説する実務書です。
各テーマでは、まず法務上の基本的な考え方や制度・規定を整理しています。
そのうえで、ケースを取り上げ、税務上の取扱いや必要な手続き、実務上の留意点を解説しています。
ケースでは、相続人や関係者の関係図によって事案の全体像を整理し、「このケースでは何が問題となるのか」「どのように対応すべきか」を検討します。
法務上の論点だけでなく、相続税・所得税などの税務、申告や各種手続きまでを一つのケースから横断的に確認できる点が本書の特長です。
高齢化により連鎖する数次・再転相続、逆縁・代襲相続、相続人不存在、認知症や成年後見、遺贈、未分割遺産、事実婚、海外居住者など、実務で遭遇することの多いイレギュラーな相続を36ケース収録しています。
ケース別の構成のため、実際に直面している事案に近いものから参照することができます。必要な論点や税務上の取扱い、手続き、実務対応を効率よく確認できる、相続に携わる実務家のための実践的な一冊です。
【著者紹介】
渡邉 健太郎(わたなべ けんたろう)
渡邉健太郎法律事務所 弁護士
昭和63年3月 千葉県立千葉高等学校卒業
平成5年3月 東京大学文学部(第2類国史学専修課程)卒業
平成5年4月〜 大手電機メーカー勤務(産業機械部門における資材調達を担当)
平成19年3月 慶應義塾大学大学院法務研究科法務専攻(法科大学院)修了
平成19年9月 司法試験合格(新第61期)
平成20年12月 弁護士登録(第二東京弁護士会)、都内法律事務所勤務
(この間大手税理士法人へ1年間出向)
平成28年4月〜 大手製紙メーカー勤務(社内弁護士、法務担当課長・部長相当職)
令和2年7月 渡邉健太郎法律事務所開設
令和7年7月 現所在地(東京都千代田区一番町)に移転、現在に至る
太陽グラントソントン税理士法人(Grant Thornton Taiyo Tax Corporation)
1971年の設立以来、国際・国内税務の専門家集団として、上場企業から中堅・オーナー企業まで幅広く支援。国際税務、事業承継、組織再編、税務訴訟対応など、多様化・複雑化する税務課題に対し、グラントソントンのグローバルネットワークを活かした高度なソリューションを提供している。
■しかくハイネットワース・グループ
富裕層やオーナー経営者、オーナー企業に対し、個人税務と法人税務を横断的にとらえ、事業の成長と資産管理に関する包括的なコンサルティングを行う。経営者、企業、ファミリーのそれぞれの想いが交錯する「財産承継」「事業承継」に関する複雑な課題に対し、クライアントと長期的な信頼関係を築きながら最適解を実現している。
〈執筆代表〉
田代 セツ子(パートナー・税理士)
大石 早苗(パートナー・税理士)
〈執筆者〉
三浦 英二(パートナー・税理士)
金三津 博(パートナー・税理士)
佐藤 達夫(パートナー・税理士)
神頭 英樹(パートナー・税理士)
川口 貴司(税理士)
作山 ゆかり(税理士)
佐藤 奈津実(税理士)
三宝 瑞穂(税理士)
塩島 洋輔(税理士)
鈴木 愛(税理士)
西村 太助(税理士)
能口 亮平(公認会計士)
三芳 章太(税理士)
安永 崇志(税理士)
横田 康代(税理士)
I 相続の開始、相続の効力
II 相続人と相続分
III 遺産分割
IV 相続の承認・放棄
第2 章 遺贈
Part 1 遺贈に係る法務
I 遺言
II 遺贈
III 死因贈与
IV 遺留分
Part 2 遺贈に係る事例
事例1 遺贈が複数人に行われた場合の課税関係
事例2 遺贈における遺留分の問題
事例3 公益法人への遺贈と非課税扱いの条件
事例4 学校法人への換価遺贈
事例5 遺贈による不動産の名義変更と課税関係
事例6 負担付遺贈がある場合の譲渡所得税・相続税
事例7 遺留分侵害額請求が行使された場合の取扱い
事例8 特定遺贈と包括遺贈の税務上の違い
第3 章 逆縁・代襲相続
Part 1 逆縁・代襲相続に係る法務
I 代襲相続
II 遺産分割協議・調停・審判
Part 2 逆縁・代襲相続の事例
事例1 逆縁相続の遺留分問題(遺留分侵害額請求への対応
事例2 逆縁相続の遺産分割問題(経営権の確保と株式分散化の防止)
事例3 逆縁相続で相続人が放棄をした場合の取扱い
事例4 逆縁相続において、相続時精算課税を使って贈与を受けていた 子供が死亡した場合の取扱い
事例5 代襲相続が発生した場合の相続税申告の留意点
事例6 代襲相続人が未成年である場合の相続手続き
事例7 養子が代襲相続する場合の留意点
事例8 代襲相続において生命保険金受取人が死亡していた場合の考え方
事例9 未成年後見における逆縁対策と遺言の活用
第4 章 数次相続・再転相続
Part 1 数次相続・再転相続に係る法務
I 数次相続
II 再転相続
III 同時死亡と相続
Part 2 数次相続・再転相続の事例
事例1 数次相続が発生した場合の相続人間の遺産整理
事例2 数次相続で相続人が変動する場合の申告義務
事例3 数次相続における遺産分割協議のやりかた (相続人が一人っ子の場合)
事例4 数次相続における遺産分割協議のやりかた (一次相続・二次相続シミュレーション)
事例5 同時死亡した場合の相続の考え方
第5 章 相続人の不存在
Part 1 相続人の不存在に係る法務
I 相続人の不存在の意義
II 相続財産の終局的な帰属
III 特別の寄与
Part 2 相続人不存在の事例
事例1 相続人不存在における清算手続きと相続放棄の取扱い
事例2 相続人不在時の特別縁故者への分与と課税関係
事例3 相続人不存在における相続財産清算人の選任と納税義務
第6 章 被相続人・相続人に特別な事情があるケース
事例1 被相続人が認知症の場合の預金管理と不当利得返還請求権
事例2 相続人が認知症になった場合の成年後見制度の活用
事例3 遺産分割協議のやり直しに伴う課税関係
事例4 相続人と共有持分の家屋に相続直前にリフォームを行っていた 場合の取扱い
事例5 遺産の一部が未分割である場合の相続税申告
事例6 孫が海外在住の場合の代襲相続の対応
事例7 被相続人が米国居住・米国籍である場合の取扱い
事例8 未分割遺産の帰属と課税関係
事例9 事実婚の遺産相続−死因贈与契約の有効活用
事例10 被相続人が老人ホームに入居していた場合の留意点
事例11 相続人が不仲のため各々申告を行う場合の留意点
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