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広島、王者の風格 巨人との首位攻防戦も誠也"まだ勝負は先"

[ 2019年5月24日 05:30 ]

広島・鈴木(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

広島は23日、24日からの敵地での巨人3連戦に備えた東京へ移動した。1差で迎える首位攻防戦。破竹の9連勝中とあって12連勝の球団記録(84年)更新と独走への期待が膨らむ中、リーグ3連覇を経験する鈴木誠也外野手(24)は"まだ勝負は先"とばかりに泰然自若だった。一方でサビエル・バティスタ外野手(27)は威勢よく3本塁打を宣言した。


9連勝へ伸ばした翌日、広島ナインは敵地で迎える24日からの巨人戦、28日からのヤクルト戦に向けて新幹線で上京した。

混戦か、独走か――。このうち巨人との首位攻防3連戦の戦いぶりで、リーグ4連覇の成否を占えるかもしれない。17勝7敗1分と圧倒した昨季までのように、撃破すれば勢いはますます加速しそう。相手側に立てば、負け越しは許されまい。

高まる注目。そんな周囲のけん騒をよそに、中軸を組む24歳の同学年コンビは至って自然体だった。「首位攻防? まだ早いんじゃないですか」。主砲の鈴木が苦笑すれば、5番・西川も「まだ5月ですよ。全く意識しない」と笑い飛ばした。

勝負はまだ先...と言わんばかりに、落ち着き払う2人。リーグ3連覇の経験はダテじゃない。4番打者は続けて「走者がいなければ出塁を心掛けるし、いれば後ろにつなぐ。その意識は変わらない。いつも通りやるだけです」と強調した。

それにしても、開幕直後の低迷がウソのような好転ぶりだ。鈴木が「僕はあまり心配していなかった」と予想した通り、リーグ6位だった3・4月のチーム打率・225は、5月に入って同・272へと上昇。ディフェンスも安定し、14勝3敗1分の快進撃を続ける。

攻撃面での貢献が光る3番・バテイスタはG倒に闘志を燃やす。「東京ドームは神宮と同じぐらい好き」と明言。先発が予想されるヤングマン、メルセデス、山口には「対戦は多くないけど、状態は悪くないのでホームランを3本打ちたいね」と高らかに宣言した。

広島の10連勝以上は過去に6度あり、84年4月8日からの12連勝が最多。西川は「どんな形でもチームが勝てばいい」と選手の総意を代弁した。過去3年のように独走なるか。投打の歯車がかみあう今の勢いを持ってすれば、球団の連勝記録更新に期待が膨らむ。(江尾 卓也)

しろまる...広島は5月21日、シーズン44試合目で初の単独首位に立ち、目下2位巨人と1ゲーム差。16年からのリーグ3連覇で広島はいずれも早期からの首位独走で優勝を決めており、シーズン初の単独首位も16年4月15日(16試合)、17年4月9日(9試合)、18年4月1日(3試合)と早かった。一方で首位独走のスタートは16年6月5日(59試合)、17年5月28日(49試合)、18年4月24日(22試合)。4年ぶりの単独最下位、最大借金8返済を経て9連勝と勢いづくいま、リーグ4連覇への独走スタートにはちょうど良いタイミングだ。

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