2025年06月24日
建築学科3年生「建築プレゼミナール2」の授業で学外研修を行いました
6月3日(火)、建築学科※(注記)3年生を対象に「建築プレゼミナール2」の授業の一環として、学外研修を行いました。
本研修では、1日本の伝統木造建築の技術や大工道具の歴史を知ること、2建築工事における品質管理ポイントや竣工後の建築設備の実用的な運用について理解を深めることを目的に、兵庫県内の4施設を見学しました。
「竹中大工道具館」(神戸市)は、大工道具を民族遺産として収集・提示している日本で唯一の博物館です。これまで収集した約3万5千点以上の中から厳選された約1千点の大工道具のほか、原寸大で再現された唐招提寺金堂の柱と組物(高さ7メートル超)や、数寄屋造りの繊細な匠の技を集約したスケルトンの茶室など、随所に最高の職人技を見ることができました。
学生たちは、「大工道具は建築技術や手法を伝える貴重な遺産だと実感しました」「職人の技術や知恵が込められた大工道具から、現代の建築にも応用できる視点や知識を得ました」「伝統的な大工道具の調査・保管は、職人技の継承や日本建築文化の保護に貢献していると感じました」など、日本建築の奥深さと大工道具の重要性を改めて実感していました。
「竹中技術実務研修センター『想』」(川西市)は、「見て・触れて・体得する」をコンセプトに、建築のものづくりの基本を学び、技術を伝承する体験型研修施設です。現物に触れ、現実の失敗事例に接することで、施工管理の重要性を学びました。
「竹中研修所『匠』新館」(同市)は、国産杉材のCLT(直交集成板)を全面に使用した建築で、木の温もりと健やかさを体感できる空間が広がっています。外観は、厚板CLTの特性を活かした木架構のストレートな表現や、二重床・二重壁により視覚的なノイズを抑えた設計が特徴です。
『想』や『匠』で学生たちは、「施工分野を理解することで建築全体への視野が広がりました」「実物大の構造や施工技術に触れる貴重な体験ができました」「燃エンウッドは美しさと防火性を兼ね備えた革新的な素材で、今後の設計に取り入れていきたいです」と多角的な視点から建築を学ぶ重要性を実感していました。
「アサヒファシリティズ技術研修センター『実』」(同市)は、冷凍機や空調機、給排水・電気・防災設備、中央監視盤など、ビル管理に必要なさまざまな設備の仕組みや取り扱いを学べる研修施設です。普段目にすることのない壁の裏側や床下、屋上、機械室などの隠ぺい部が見える化され、配管・配線の配置や構造を学びました。また、屋内消火栓を使った放水体験を通して、防災設備の役割と運用についての理解を深めました。
学生たちは、「快適で安全な建物を支える設備と、それに連携した設計の重要性を学びました」「防火設備や消火設備の配置、必要面積を知ることができたので、今後の設計課題に役立てたいと思いました」「現場を実際に見ることで、施工の仕事の具体的なイメージを持つことができました」と、それぞれの視点から多くの学びを得ていました。
学生たちはにとって本研修は、建築の歴史的背景から現代の技術・管理手法に至るまで、幅広い視野で建築を学ぶ貴重な機会となりました。
※(注記)2024年4月より工学部 建築学科は建築・デザイン学部 建築・デザイン学科 建築専攻へ
竹中大工道具館
竹中技術実務研修センター『想』
https://www.takenaka.co.jp/majorworks/40051122010.html
竹中研修所『匠』新館
https://www.takenaka.co.jp/majorworks/41707762018.html
アサヒファシリティズ 技術研修センター『実』
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