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ファージの殺菌効果を高める2つの遺伝子工学的手法

ファージの殺菌効果を高める2つの遺伝子工学的手法

2025年3月10日

Phage engineering to overcome bacterial Tmn immunity in Dhillonvirus.

Wakana Yamashita, Kotaro Chihara, Aa Haeruman Azam, Kohei Kondo, Shinjiro Ojima, Azumi Tamura, Matthew Imanaka, Franklin L Nobrega, Yoshimasa Takahashi, Koichi Watashi, Satoshi Tsuneda and Kotaro Kiga

Communications Biology 8(1):290, 2025

ファージは、細菌に感染・殺菌するウイルスです。細菌は、ファージによる殺菌を免れるために「防御システム」と呼ばれる多様な防御機構を持っています。本研究では、その一つであるTmn防御システム(作用機序が未知である膜関連防御システム)に着目し、ファージにこの防御を回避させる2つの方法(1抗Tmnタンパク質をファージに搭載する方法、2ファージ遺伝子に変異を導入し、Tmn防御システムに認識されないようにする方法)を構築しました。

本研究で開発された、細菌の防御を突破する2つのファージ改変手法は、効果的なファージ療法(ファージの殺菌力を利用した抗菌療法)の発展につながると期待されます。

本内容は日本学術振興会、AMEDの研究支援を受けて実施しました。

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