書籍

飯塚病院流!総合診療科"朝カンファ" 運動器疾患×ホスピタリスト

: 井上三四郎
ISBN : 978-4-524-26678-4
発行年月 : 2025年10月
判型 : B5判
ページ数 : 204

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定価5,720円(本体5,200円 + 税)

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  • 主要目次
  • 序文

飯塚病院総合診療科では,「朝カンファ」と呼ばれる,定期的なカンファレンスによって,各人の診断力・治療技術に磨きをかけている.本書では,運動器疾患に関係する具体的な事例を用いて,実際の討論を紙上に再現.総合診療の視点から,どのように運動器疾患をみていくか,どのようにマネジメントしていくかを解説した.総合診療医はもちろん,整形外科医や内科医にも読んでほしい一冊.

飯塚病院で行われている朝カンファについて
1 画像で膿はなさそうだけど,これって今すぐ切開を頼まないとダメですか?
2 溶けている.......ただの骨折じゃないですよね?
3 入院中に病室で転んだだけですよね?
4 膝が腫れてACPAが高いってあれですよね?
5 骨折で入院.......術前に発熱したんですね?
6 大腿骨近位部骨折後の骨粗鬆症にはどの薬を出したらいいんですか?
7 抗凝固薬内服中の患者さん.整形外科の手術はできますか?
8 圧迫骨折って,いつまで寝てもらえばよいですか?
9 本当に術後すぐに遠方へ移動ができるんですか?
10 腰の病気で足首が挙がらないんですよね?
11 足が黒いけど,どうしたらよいですか?
12 これって化膿性関節炎......? 休日に来られたらどうしたらよいですか?
13 腰が痛くない腰痛ってあるんですか?
14 オッカム? ヒッカム?
15 これってただの肋骨骨折ですよね?

本書を手にとってくださった皆様.初めまして,井上三四郎と申します.私は整形外科医として約20 年間のキャリアを積んだ後に数年前から飯塚病院総合診療科で勤務しています.他人とは違う,変な経歴だと思います.私の執筆動機は,以下の2 点に集約されます.
1 点目は,「朝カンファ」の存在です.「朝カンファ」とは,飯塚病院総合診療科で開催されているカンファレンスのことです(なお,現在は時間が昼に移され,「昼カンファ」になっています).このカンファレンスの目的は臨床推論を主体とした「疑似体験」です.私は整形外科医として,多くの術前および術後カンファレンスに参加してきました.それらと一線を画するカンファレンスの存在は整形外科医の私にはとても新鮮でした.
2点目は,総合診療医へ運動器疾患を噛み砕いて説明したいと思ったことです.飯塚病院では,大腿骨近位部骨折や化膿性脊椎炎など多くの運動器疾患の主科を総合診療科が担当しています.しかし,総合診療医は運動器疾患の専門ではありませんので,非専門医が運動器疾患を診る際の苦労を目の当たりにしてきました.私は整形外科医と総合診療医のマインドセットを理解しており,運動器疾患を総合診療医へ通訳する仕事に適任と自負しています.
初めから通読していただければ,「朝カンファ」や本書の意図するところを理解し,15 個のカンファレンスを「疑似体験の疑似体験」できるようにしています.飯塚病院総合診療科は自由闊達な雰囲気に溢れています.本書も堅苦しい本ではありません.寝そべってピーナッツでもかじりながら,好きなところから自由にお読みくださっても構いません.
本書は身銭を切って購入してくださった皆様のために存在しています.お好きにお読みください.
2025年7 月
井上三四郎

9784524266784

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