令和7年4月中国際収支状況(速報)の概要

令和7年6月9日

財務省

令和7年4月中国際収支状況(速報)の概要

I経常収支

経常収支の内訳
金額	前年同月比
貿易・サービス収支			▲さんかく8,009億円	+5,676億円	(赤字幅縮小)
	貿易収支		▲さんかく328億円	+6,028億円	(赤字幅縮小)
		輸出	8兆7,691億円	+3,369億円	(+4.0%増加)
		輸入	8兆8,019億円	▲さんかく2,659億円	(▲さんかく2.9%減少)
	サービス収支		▲さんかく7,681億円	▲さんかく351億円	(赤字幅拡大)
第一次所得収支			3兆5,899億円	▲さんかく3,802億円	(黒字幅縮小)
第二次所得収支			▲さんかく5,311億円	▲さんかく1,172億円	(赤字幅拡大)
経常収支			2兆2,580億円	+702億円	(黒字幅拡大)

「経常収支」は、「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、黒字幅を拡大した。

1.貿易・サービス収支:▲さんかく8,009億円の赤字(前年同月比+5,676億円赤字幅縮小)

「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を縮小した。

(1) 貿易収支:▲さんかく328億円の赤字(前年同月比+6,028億円赤字幅縮小)

輸出額が増加し、輸入額が減少したことから、「貿易収支」は赤字幅を縮小した。

輸出:8兆7,691億円(前年同月比+3,369億円[+4.0%]増加、4か月連続の増加)
輸入:8兆8,019億円(前年同月比▲さんかく2,659億円[▲さんかく2.9%]減少、2か月ぶりの減少)

[参考1]令和7年4月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局5月29日付公表)

(1) 9兆1,572億円(確報値:前年同月比+1,776億円[+2.0%]増加、数量:同+0.5%増加、価格:同+1.5%増加)

「商品別」では、半導体等電子部品(同+638億円[+13.2%])、食料品(同+179億円[+18.4%])、医薬品(同+139億円[+13.2%]、数量:同▲さんかく13.7%)等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+2,828億円[+6.0%])、アフリカ(同+354億円[+34.1%])等が増加。

(2) 輸入:9兆2,728億円(9桁速報値:前年同月比▲さんかく2,115億円[▲さんかく2.2%]減少、数量:同+2.8%増加、価格:同▲さんかく4.9%減少)

「商品別」では、石炭(同▲さんかく1,551億円[▲さんかく38.6%]、数量:同▲さんかく8.9%)、原粗油(同▲さんかく1,021億円[▲さんかく10.1%]、数量:同+0.2%)、航空機類(同▲さんかく671億円[▲さんかく54.2%])等が減少。
「主要地域別」では、対北米(同▲さんかく1,494億円[▲さんかく11.4%])、大洋州(同▲さんかく1,132億円[▲さんかく15.1%])等が減少。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

ドルベース:79.00米ドル/バレル(前年同月比▲さんかく8.0%)
円ベース:73,438円/キロリットル(前年同月比▲さんかく10.3%)

(2) サービス収支:▲さんかく7,681億円の赤字(前年同月比▲さんかく351億円赤字幅拡大)

「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(4月):3,908,900人(前年同月比+28.5%)

出国日本人数(4月):961,400人(前年同月比+8.2%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:3兆5,899億円の黒字(前年同月比▲さんかく3,802億円黒字幅縮小)

「直接投資収益」が黒字幅を縮小したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を縮小した。

[画像:経常収支の推移]

[画像:経常収支の推移(季節調整値)]

II金融収支

金融収支の内訳
		4月	前月
直接投資		1兆8,259億円	1兆7,342億円
証券投資		▲さんかく10兆9,937億円	4兆9,176億円
	株式・投資ファンド持分	▲さんかく1兆1,953億円	4兆3,194億円
	中長期債	▲さんかく7兆3,695億円	▲さんかく3兆8,557億円
	短期債	▲さんかく2兆4,289億円	4兆4,539億円
金融派生商品		▲さんかく6,835億円	6,425億円
その他投資		12兆0,533億円	▲さんかく3兆3,548億円
外貨準備		3,100億円	1,295億円
金融収支		2兆5,119億円	4兆0,691億円

「その他投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が2兆5,119億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:1兆6,748億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:2兆5,721億円の資産増

信託銀行(信託勘定)が買い越しとなったことから、資産増(取得超)となった。

(3) 対外中長期債投資:▲さんかく1兆9,771億円の資産減

銀行等(銀行勘定)が売り越しとなったこと等から、資産減(処分超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:▲さんかく1,511億円の負債減

本邦企業による海外関連会社からの借入の返済等がみられ、負債減(回収超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:3兆7,674億円の負債増

卸売業等の業種において買い越しとなったことから、負債増(取得超)となった。

(3) 対内中長期債投資:5兆3,925億円の負債増

中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

144.39円/米ドル(前年同月:153.43円/米ドル、前年同月比5.9%の円高)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

161.86円/ユーロ(前年同月:164.82円/ユーロ、前年同月比1.8%の円高)