令和6年中国際収支状況(速報)の概要

令和7年2月10日

財務省

令和6年中国際収支状況(速報)の概要

I経常収支

経常収支の内訳
			金額	前年比
貿易・サービス収支			▲さんかく 6兆5,152億円	+ 2兆9,015億円	(赤字幅縮小)
	貿易収支		▲さんかく 3兆8,990億円	+ 2兆6,019億円	(赤字幅縮小)
		輸出	104兆8,698億円	+ 4兆5,153億円	(+ 4.5%増加)
		輸入	108兆7,688億円	+ 1兆9,134億円	(+ 1.8%増加)
	サービス収支		▲さんかく 2兆6,162億円	+ 2,996億円	(赤字幅縮小)
第一次所得収支			40兆2,072億円	+ 4兆716億円	(黒字幅拡大)
第二次所得収支			▲さんかく 4兆4,305億円	▲さんかく 3,042億円	(赤字幅拡大)
経常収支			29兆2,615億円	+ 6兆6,689億円	(黒字幅拡大)

「経常収支」は、「第一次所得収支」が黒字幅を拡大したこと等から、黒字幅を拡大した。

1.貿易・サービス収支:▲さんかく6兆5,152億円の赤字(前年比+2兆9,015億円赤字幅縮小)

「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、「貿易・サービス収支」は、赤字幅を縮小した。

(1) 貿易収支:▲さんかく3兆8,990億円の赤字(前年比+2兆6,019億円赤字幅縮小)

輸出額の増加が輸入額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字幅を縮小した。

輸出:104兆8,698億円(前年比+4兆5,153億円[+4.5%]増加)
輸入:108兆7,688億円(前年比+1兆9,134億円[+1.8%]増加)

[参考1]令和6年分貿易統計(通関ベース:財務省関税局1月30日付公表)

(1) 輸出:107兆908億円(確報値:前年比+6兆2,178億円[+6.2%]増加、数量:同▲さんかく2.6%減少、価格:同+9.0%増加)

「商品別」では、半導体等製造装置(同+9,612億円[+27.2%]、数量:同+12.4%)、自動車(同+6,440億円[+3.7%]、数量:同▲さんかく2.9%)、半導体等電子部品(同+5,812億円[+10.6%])等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+4兆3,732億円[+8.3%])、北米(同+1兆1,878億円[+5.4%])等が増加。

(2) 輸入:112兆4,261億円(9桁速報値:前年比+2兆309億円[+1.8%]増加、数量:同▲さんかく2.5%減少、価格:同+4.5%増加)

「商品別」では、電算機類(含周辺機器)(同+7,859億円[+31.6%]、数量:同+6.3%)、非鉄金属鉱(同+3,533億円[+14.7%]、数量:同▲さんかく1.9%)、原動機(同+2,921億円[+17.2%]、数量:同▲さんかく16.6%)等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+1兆8,403億円[+3.5%])、北米(同+1兆293億円[+7.6%])等が増加。

[参考2]原油価格(石油連盟の資料により財務省で算出)

ドルベース:83.79米ドル/バレル(前年比▲さんかく3.4%)
円ベース:79,498円/キロリットル(前年比+4.0%)

(2) サービス収支:▲さんかく2兆6,162億円の赤字(前年比+2,996億円赤字幅縮小)

「旅行収支」が黒字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を縮小した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(令和6年):36,869,900人(前年比+47.1%)

出国日本人数(令和6年):13,007,300人(前年比+35.2%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:40兆2,072億円の黒字(前年比+4兆716億円黒字幅拡大)

「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

[画像:経常収支の推移]

II金融収支

金融収支の内訳
		令和6年	前年
直接投資		29兆676億円	24兆539億円
証券投資		14兆739億円	27兆8,262億円
	株式・投資ファンド持分	▲さんかく 5兆5,983億円	▲さんかく 5兆6,324億円
	中長期債	2兆7,561億円	23兆9,718億円
	短期債	16兆9,161億円	9兆4,868億円
金融派生商品		4兆6,756億円	6兆5,026億円
その他投資		▲さんかく 10兆1,678億円	▲さんかく 38兆1,117億円
外貨準備		▲さんかく 10兆2,752億円	4兆2,444億円
金融収支		27兆3,741億円	24兆5,154億円

「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が27兆3,741億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:31兆6,325億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲さんかく3兆4,167億円の資産減

信託銀行(信託勘定)等が売り越しとなったことから、資産減(処分超)となった。

(3) 対外中長期債投資:5兆2,751億円の資産増

信託銀行(信託勘定)が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:2兆5,648億円の負債増

海外企業による本邦企業の増資引受け等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:2兆1,816億円の負債増

銀行業等の業種において買い越しとなったことから、負債増(取得超)となった。

(3) 対内中長期債投資:2兆5,190億円の負債増

中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の期中平均レート)

151.48円/米ドル(前年:140.48円/米ドル、前年比7.8%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの期中平均レート)

163.84円/ユーロ(前年:151.96円/ユーロ、前年比7.8%の円安)