令和6年10月中国際収支状況(速報)の概要

令和6年12月9日

財務省

令和6年10月中国際収支状況(速報)の概要

I経常収支

経常収支の内訳
金額	前年同月比
貿易・サービス収支			▲さんかく3,147億円	▲さんかく2,767億円	(赤字幅拡大)
	貿易収支		▲さんかく1,557億円	+3,318億円	(赤字幅縮小)
		輸出	9兆3,655億円	+2,627億円	(+2.9%増加)
		輸入	9兆5,212億円	▲さんかく691億円	(▲さんかく0.7%減少)
	サービス収支		▲さんかく1,590億円	▲さんかく6,085億円	(赤字転化)
第一次所得収支			3兆2,541億円	+560億円	(黒字幅拡大)
第二次所得収支			▲さんかく4,825億円	▲さんかく1,463億円	(赤字幅拡大)
経常収支			2兆4,569億円	▲さんかく3,671億円	(黒字幅縮小)

「経常収支」は、「サービス収支」が赤字に転化したこと等から、黒字幅を縮小した。

1.貿易・サービス収支:▲さんかく3,147億円の赤字(前年同月比▲さんかく2,767億円赤字幅拡大)

「サービス収支」が赤字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を拡大した。

(1) 貿易収支:▲さんかく1,557億円の赤字(前年同月比+3,318億円赤字幅縮小)

輸出額が増加し、輸入額が減少したことから、「貿易収支」は赤字幅を縮小した。

輸出:9兆3,655億円(前年同月比+2,627億円[+2.9%]増加、2か月ぶりの増加)
輸入:9兆5,212億円(前年同月比▲さんかく691億円[▲さんかく0.7%]減少、7か月ぶりの減少)

[参考1]令和6年10月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局11月28日付公表)

(1) 輸出:9兆4,270億円(確報値:前年同月比+2,818億円[+3.1%]増加、数量:同+0.1%増加、価格:同+3.0%増加)

「商品別」では、半導体等製造装置(同+1,217億円[+42.6%]、数量:同+22.4%)、医薬品(同+283億円[+34.3%]、数量:同2.5%)、科学光学機器(同+248億円[+11.8%])等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+3,577億円[+7.6%])、中東(同+1,201億円[+35.4%])等が増加。

(2) 輸入:9兆8,891億円(9桁速報値:前年同月比+411億円[+0.4%]増加、数量:同+2.5%増加、価格:同▲さんかく2.0%減少)

「商品別」では、電算機類(含周辺機器)(同+882億円[+46.0%]、数量:同+20.6%)、非鉄金属鉱(同+612億円[+38.3%]、数量:同+50.9%)、通信機(同+506億円[+8.7%])等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+2,645億円[+5.6%])、西欧(同+404億円[+3.3%])等が増加。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

ドルベース:80.09米ドル/バレル(前年同月比▲さんかく13.7%)
円ベース:73,474円/キロリットル(前年同月比▲さんかく15.4%)

(2) サービス収支:▲さんかく1,590億円の赤字(前年同月比▲さんかく6,085億円赤字転化)

「その他サービス収支」が赤字転化したこと等から、「サービス収支」は赤字転化した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(10月):3,312,000人(前年同月比+31.6%)

出国日本人数(10月):1,148,400人(前年同月比+22.5%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:3兆2,541億円の黒字(前年同月比+560億円黒字幅拡大)

「証券投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

[画像:経常収支の推移]

[画像:経常収支の推移(季節調整値)]

II金融収支

金融収支の内訳
		10月	前月
直接投資		1兆8,024億円	1兆500億円
証券投資		▲さんかく12兆4,298億円	8兆7,454億円
	株式・投資ファンド持分	▲さんかく5兆7,401億円	4兆9,093億円
	中長期債	▲さんかく4兆5,368億円	2兆2,617億円
	短期債	▲さんかく2兆1,529億円	1兆5,744億円
金融派生商品		3,047億円	▲さんかく8,408億円
その他投資		12兆120億円	▲さんかく7兆2,556億円
外貨準備		2,072億円	9,757億円
金融収支		1兆8,965億円	2兆6,745億円

「その他投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が1兆8,965億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:1兆3,473億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲さんかく2兆9,628億円の資産減

信託銀行(信託勘定)が売り越しとなったことから、資産減(処分超)となった。

(3) 対外中長期債投資:▲さんかく4兆2,378億円の資産減

銀行等(銀行勘定)が売り越しとなったこと等から、資産減(処分超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:▲さんかく4,551億円の負債減

本邦企業による海外関連会社からの借入の返済等がみられ、負債減(回収超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:2兆7,773億円の負債増

銀行業等の業種において買い越しとなったことから、負債増(取得超)となった。

(3) 対内中長期債投資:2,990億円の負債増

中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

149.63円/米ドル(前年同月:149.53円/米ドル、前年同月比0.1%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

163.12円/ユーロ(前年同月:158.03円/ユーロ、前年同月比3.2%の円安)