令和6年9月中国際収支状況(速報)の概要

令和6年11月11日

財務省

令和6年9月中国際収支状況(速報)の概要

I経常収支

経常収支の内訳
金額	前年同月比
貿易・サービス収支			▲さんかく5,714億円	▲さんかく6,799億円	(赤字転化)
	貿易収支		▲さんかく3,152億円	▲さんかく6,912億円	(赤字転化)
		輸出	8兆6,984億円	▲さんかく4,079億円	(▲さんかく4.5%減少)
		輸入	9兆136億円	+2,833億円	(+3.2%増加)
	サービス収支		▲さんかく2,563億円	+113億円	(赤字幅縮小)
第一次所得収支			2兆7,745億円	▲さんかく4,660億円	(黒字幅縮小)
第二次所得収支			▲さんかく4,859億円	▲さんかく913億円	(赤字幅拡大)
経常収支			1兆7,171億円	▲さんかく1兆2,372億円	(黒字幅縮小)

「経常収支」は、「貿易収支」が赤字に転化したこと等から、黒字幅を縮小した。

1.貿易・サービス収支:▲さんかく5,714億円の赤字(前年同月比▲さんかく6,799億円赤字転化)

「貿易収支」が赤字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字に転化した。

(1) 貿易収支:▲さんかく3,152億円の赤字(前年同月比▲さんかく6,912億円赤字転化)

輸入額が輸出額を上回ったことから、「貿易収支」は赤字に転化した。

輸出:8兆6,984億円(前年同月比▲さんかく4,079億円[▲さんかく4.5%]減少、10か月ぶりの減少)
輸入:9兆136億円(前年同月比+2,833億円[+3.2%]増加、6か月連続の増加)

[参考1]令和6年9月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局10月30日付公表)

(1) 輸出:9兆379億円(確報値:前年同月比▲さんかく1,608億円[▲さんかく1.7%]減少、数量:同▲さんかく6.9%減少、価格:同+5.5%増加)

「商品別」では、自動車(同▲さんかく1,515億円[▲さんかく9.2%]、数量:同▲さんかく10.2%)、鉱物性燃料(同▲さんかく888億円[▲さんかく49.9%])、建設用・鉱山用機械(同▲さんかく629億円[▲さんかく33.3%])等が減少。
「主要地域別」では、対西欧(同▲さんかく1,306億円[▲さんかく11.7%])、大洋州(同▲さんかく591億円[▲さんかく18.9%])等が減少。

(2) 輸入:9兆3,320億円(9桁速報値:前年同月比+1,939億円[+2.1%]増加、数量:同▲さんかく1.3%減少、価格:同+3.5%増加)

「商品別」では、電算機類(含周辺機器)(同+677億円[+35.6%]、数量:同+4.6%)、半導体等電子部品(同+386億円[+11.5%])、医薬品(同+373億円[+9.1%]、数量:同+10.8%)等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+1,657億円[+3.7%])、北米(同+709億円[+6.5%])等が増加。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

ドルベース:82.78米ドル/バレル(前年同月比▲さんかく4.4%)
円ベース:75,141円/キロリットル(前年同月比▲さんかく5.8%)

(2) サービス収支:2,563億円の赤字(前年同月比+113億円赤字幅縮小)

「旅行収支」が黒字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を縮小した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(9月):2,872,200人(前年同月比+31.5%)

出国日本人数(9月):1,212,600人(前年同月比+20.7%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:2兆7,745億円の黒字(前年同月比▲さんかく4,660億円黒字幅縮小)

「直接投資収益」が黒字幅を縮小したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を縮小した。

[画像:経常収支の推移]

[画像:経常収支の推移(季節調整値)]

II金融収支

金融収支の内訳
		9月	前月
直接投資		1兆500億円	3兆2,060億円
証券投資		8兆7,454億円	10兆5,649億円
	株式・投資ファンド持分	4兆9,093億円	2兆5,427億円
	中長期債	2兆2,617億円	5兆7,329億円
	短期債	1兆5,744億円	2兆2,893億円
金融派生商品		▲さんかく8,408億円	▲さんかく9,770億円
その他投資		▲さんかく7兆2,556億円	▲さんかく8兆9,269億円
外貨準備		9,757億円	4,502億円
金融収支		2兆6,745億円	4兆3,172億円

「証券投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が2兆6,745億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:2兆6,484億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:999億円の資産増

銀行等(銀行勘定)が買い越しとなったことから、資産増(取得超)となった。

(3) 対外中長期債投資:2兆6,838億円の資産増

銀行等(銀行勘定)が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:1兆5,984億円の負債増

本邦企業による海外関連会社からの借入等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:▲さんかく4兆8,094億円の負債減

電気機器等の業種において売り越しとなったことから、負債減(処分超)となった。

(3) 対内中長期債投資:4,221億円の負債増

中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

143.38円/米ドル(前年同月:147.67円/米ドル、前年同月比2.9%の円高)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

159.12円/ユーロ(前年同月:157.79円/ユーロ、前年同月比0.8%の円安)