令和6年1月中国際収支状況(速報)の概要

令和6年3月8日

財務省

令和6年1月中国際収支状況(速報)の概要

I経常収支

経常収支の内訳
金額	前年同月比
貿易・サービス収支			▲さんかく1兆9,638億円	+1兆9,213億円	(赤字幅縮小)
	貿易収支		▲さんかく1兆4,427億円	+1兆7,247億円	(赤字幅縮小)
		輸出	7兆3,403億円	+5,189億円	(+7.6%増加)
		輸入	8兆7,830億円	▲さんかく1兆2,059億円	(▲さんかく12.1%減少)
	サービス収支		▲さんかく5,211億円	+1,966億円	(赤字幅縮小)
第一次所得収支			2兆8,516億円	+6,519億円	(黒字幅拡大)
第二次所得収支			▲さんかく4,496億円	▲さんかく1,213億円	(赤字幅拡大)
経常収支			4,382億円	+2兆4,518億円	(黒字転化)

「経常収支」は、「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、黒字に転化した。

1.貿易・サービス収支:▲さんかく1兆9,638億円の赤字(前年同月比+1兆9,213億円赤字幅縮小)

「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を縮小した。

(1) 貿易収支:▲さんかく1兆4,427億円の赤字(前年同月比+1兆7,247億円赤字幅縮小)

輸出額が増加し、輸入額が減少したことから、「貿易収支」は赤字幅を縮小した。

輸出:7兆3,403億円(前年同月比+5,189億円[+7.6%]増加、2か月連続の増加)
輸入:8兆7,830億円(前年同月比▲さんかく1兆2,059億円[▲さんかく12.1%]減少、10か月連続の減少)

[参考1]令和6年1月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局2月28日付公表)

(1) 輸出:7兆3,328億円(確報値:前年同月比+7,822億円[+11.9%]増加、数量:同+2.3%増加、価格:同+9.4%増加)

「商品別」では、自動車(同+2,837億円[+31.6%]、数量:同+16.1%)、半導体等製造装置(同+628億円[+27.5%]、数量:同+8.1%)、自動車の部分品(同+504億円[+22.1%]、数量:同+12.0%)等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+4,627億円[+13.5%])、北米(同+2,287億円[+17.5%])等が増加。

(2) 輸入:9兆931億円(9桁速報値:前年同月比▲さんかく9,639億円[▲さんかく9.6%]減少、数量:同▲さんかく8.4%減少、価格:同▲さんかく1.3%減少)

「商品別」では、石炭(同▲さんかく3,265億円[▲さんかく43.2%]、数量:同▲さんかく6.6%)、液化天然ガス(同▲さんかく2,511億円[▲さんかく28.7%]、数量:同▲さんかく10.5%)、通信機(同▲さんかく1,038億円[▲さんかく21.8%])等が減少。
「主要地域別」では、対アジア(同▲さんかく3,357億円[▲さんかく7.0%])、大洋州(同▲さんかく3,311億円[▲さんかく29.6%])等が減少。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

ドルベース:85.71米ドル/バレル(前年同月比▲さんかく2.9%)
円ベース:77,649円/キロリットル(前年同月比+5.9%)

(2) サービス収支:▲さんかく5,211億円の赤字(前年同月比+1,966億円赤字幅縮小)

「旅行収支」が黒字幅を拡大したことから、「サービス収支」は赤字幅を縮小した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(1月):2,688,100人(前年同月比+79.5%)

出国日本人数(1月):838,600人(前年同月比+89.3%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:2兆8,516億円の黒字(前年同月比+6,519億円黒字幅拡大)

「証券投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

[画像:経常収支の推移]

[画像:経常収支の推移(季節調整値)]

II金融収支

金融収支の内訳
		1月	前月
直接投資		3兆3,702億円	2兆2,162億円
証券投資		▲さんかく2兆8,027億円	1兆5,454億円
	株式・投資ファンド持分	▲さんかく2兆6,058億円	821億円
	中長期債	5,527億円	2兆7,250億円
	短期債	▲さんかく7,496億円	▲さんかく1兆2,616億円
金融派生商品		▲さんかく1兆2,428億円	1,757億円
その他投資		2兆2,244億円	▲さんかく3兆4,380億円
外貨準備		2,598億円	2,444億円
金融収支		1兆8,089億円	7,437億円

「直接投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が1兆8,089億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:1兆3,703億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:2,019億円の資産増

投資信託委託会社等が買い越しとなったことから、資産増(取得超)となった。

(3) 対外中長期債投資:2兆5,334億円の資産増

銀行等(銀行勘定)が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:▲さんかく1兆9,999億円の負債減

海外企業による本邦企業への貸付金の回収等がみられ、負債減(回収超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:2兆8,077億円の負債増

電気機器等の業種において買い越しとなったことから、負債増(取得超)となった。

(3) 対内中長期債投資:1兆9,807億円の負債増

中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

146.57円/米ドル(前年同月:130.20円/米ドル、前年同月比12.6%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

159.75円/ユーロ(前年同月:140.64円/ユーロ、前年同月比13.6%の円安)