令和7年7月中国際収支状況(速報)の概要

令和7年9月8日

財務省

令和7年7月中国際収支状況(速報)の概要

I経常収支

経常収支の内訳
金額	前年同月比
貿易・サービス収支			▲さんかく8,849億円	+1,558億円	(赤字幅縮小)
	貿易収支		▲さんかく1,894億円	+2,700億円	(赤字幅縮小)
		輸出	9兆0,063億円	▲さんかく4,597億円	(▲さんかく4.9%減少)
		輸入	9兆1,956億円	▲さんかく7,297億円	(▲さんかく7.4%減少)
	サービス収支		▲さんかく6,956億円	▲さんかく1,142億円	(赤字幅拡大)
第一次所得収支			4兆0,746億円	▲さんかく5,347億円	(黒字幅縮小)
第二次所得収支			▲さんかく5,054億円	▲さんかく2,566億円	(赤字幅拡大)
経常収支			2兆6,843億円	▲さんかく6,354億円	(黒字幅縮小)

「経常収支」は、「第一次所得収支」が黒字幅を縮小したこと等から、黒字幅を縮小した。

1.貿易・サービス収支:▲さんかく8,849億円の赤字(前年同月比+1,558億円赤字幅縮小)

「貿易収支」が赤字幅を縮小したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字幅を縮小した。

(1) 貿易収支:▲さんかく1,894億円の赤字(前年同月比+2,700億円赤字幅縮小)

輸入額の減少が輸出額の減少を上回ったことから、「貿易収支」は赤字幅を縮小した。

輸出:9兆63億円(前年同月比▲さんかく4,597億円[▲さんかく4.9%]減少、3か月連続の減少)
輸入:9兆1,956億円(前年同月比▲さんかく7,297億円[▲さんかく7.4%]減少、4か月連続の減少)

[参考1]令和7年7月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局8月28日付公表)

(1) 輸出:9兆3,595億円(確報値:前年同月比▲さんかく2,521億円[▲さんかく2.6%]減少、数量:同+1.2%増加、価格:同▲さんかく3.7%減少)

「商品別」では、自動車(同▲さんかく1,926億円[▲さんかく11.4%]、数量:同+3.2%)、鉄鋼(同▲さんかく874億円[▲さんかく21.0%]、数量:同▲さんかく9.3%)、自動車の部分品(同▲さんかく457億円[▲さんかく12.1%]、数量:同▲さんかく3.4%)等が減少。
「主要地域別」では、対北米(同▲さんかく1,957億円[▲さんかく9.4%])、中南米(同▲さんかく308億円[▲さんかく6.9%])等が減少。

(2) 輸入:9兆4,779億円(9桁速報値:前年同月比▲さんかく7,620億円[▲さんかく7.4%]減少、数量:同+4.0%増加、価格:同▲さんかく11.0%減少)

「商品別」では、原粗油(同▲さんかく1,650億円[▲さんかく18.0%]、数量:同+11.0%)、石炭(同▲さんかく1,174億円[▲さんかく28.5%]、数量:同+6.0%)、液化天然ガス(同▲さんかく906億円[▲さんかく16.8%]、数量:同▲さんかく6.3%)等が減少。
「主要地域別」では、対アジア(同▲さんかく3,581億円[▲さんかく7.2%])、中東(同▲さんかく1,959億円[▲さんかく18.1%])等が減少。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

ドルベース:71.28米ドル/バレル(前年同月比▲さんかく19.0%)
円ベース:65,297円/キロリットル(前年同月比▲さんかく26.2%)

(2) サービス収支:▲さんかく6,956億円の赤字(前年同月比▲さんかく1,142億円赤字幅拡大)

「その他サービス収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(7月):3,437,000人(前年同月比+4.4%)

出国日本人数(7月):1,205,500人(前年同月比+14.9%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:4兆746億円の黒字(前年同月比▲さんかく5,347億円黒字幅縮小)

「直接投資収益」が黒字幅を縮小したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を縮小した。

[画像:経常収支の推移]

[画像:経常収支の推移(季節調整値)]

II金融収支

金融収支の内訳
		7月	前月
直接投資		1兆0,755億円	3兆7,235億円
証券投資		▲さんかく3兆0,231億円	▲さんかく3兆1,462億円
	株式・投資ファンド持分	▲さんかく2兆8,050億円	▲さんかく3兆7,268億円
	中長期債	5,272億円	▲さんかく3,306億円
	短期債	▲さんかく7,453億円	9,112億円
金融派生商品		6,038億円	5,417億円
その他投資		3兆1,176億円	▲さんかく1,269億円
外貨準備		2,542億円	1,497億円
金融収支		2兆0,280億円	1兆1,417億円

「その他投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が2兆280億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:1兆4,600億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:▲さんかく4,662億円の資産減

信託銀行(信託勘定)等が売り越しとなったことから、資産減(処分超)となった。

(3) 対外中長期債投資:4兆2,318億円の資産増

銀行等(銀行勘定)が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:3,845億円の負債増

本邦企業による海外関連会社からの借入等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:2兆3,389億円の負債増

情報・通信業等の業種において買い越しとなったことから、負債増(取得超)となった。

(3) 対内中長期債投資:3兆7,046億円の負債増

その他債券が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

146.71円/米ドル(前年同月:158.06円/米ドル、前年同月比7.2%の円高)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

171.64円/ユーロ(前年同月:171.09円/ユーロ、前年同月比0.3%の円安)