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  6. そこが知りたい“スマート農業”

あふ

2025 4月号

食とくらしの「今」が見えるWebマガジン

特集 1 スマート農業

そこが知りたい“スマート農業”

スマート農業とは、ロボットやAIなどの
先端技術を使って、
農業の作業効率化や品質向上を
目指す取り組みのこと。
狭い田畑が多い日本に合った
技術の開発が進んでいます。

農業者の減少と高齢化が課題 農業をめぐる現状

基幹的農業従事者数は2000年からの23年間で、240万人から116万人におおむね半減しています。65歳以上の高齢者の割合も高く、高齢化も進んでいます。労働力不足への対応としてスマート農業の導入が期待されています。

基幹的農業従事者数の推移 (注記)「基幹的農業従事者」とは、15歳以上の世帯員のうち、ふだん仕事として主に自営農業に従事している者をいう

年:万人|2000:240 2005:224 2010:205 2015:176 2020:136 2021:130 2022:123 2023:116 出典:令和5年度 食料・農業・農村白書

年齢別の基幹的農業従事者数

65歳以上:71% 50〜64歳:18% 〜49歳:11% 令和5年度データより 出典:令和5年度 食料・農業・農村白書

労働力不足への対応方法

スマート農業の導入・ICT化46.4% 雇用者の待遇向上33.7% 生産品目の見直し31.9% 機械の大型化30% 外国人労働力の活用29.6% 出典:令和5年度 食料・農業・農村をめぐる情勢の変化(人口減少下における担い手の確保)

これからの農業の決め手 スマート農業

現在すでに使用され、また、改良が進んでいる「スマート農業」の技術のなかから3つをご紹介!他にも、野菜や果樹の収穫ロボットやロボット草刈機などの先端技術が開発中です。

01ドローン>>Drone

散布 従来の散布法に比べ、作業時間が大幅に削減されるとともに、身体負担も大幅に低減。生育情報を踏まえて散布量も減らせます。|鳥獣被害対策 赤外線カメラ搭載機でAI画像解析システムを使い、獣種や個体数、位置情報を自動解析。

播種(種まき) 適量を正しい位置に播種し効率化。土壌の水分量に応じ播種量を自動で変える技術も開発中。|農産物など運搬 収穫物の集荷場への運搬作業の負担を軽減し時間を短縮。特に山間部や斜面での肉体的な負担やケガのリスクを低減。|授粉 花粉の溶液を散布することにより、手作業で行っていた授粉作業の省力化・軽労化を実現。|情報収集・発信 消費者に生育情報などをリアルタイムで発信可能。|ほ場センシング 作物生育状況や土壌の肥沃度、病害虫・雑草の発生状況を画像から分析し、農作業を効率化。

02トラクター>>Tractor

ロボットトラクター|トラクター(自動操舵機能付き) 概要:無人でほ場内を自動走行(ハンドル操作、発進・停止、作業機制御を自動化) 使用者は、自動走行するトラクターをほ場内やほ場周辺から常時監視し、危険の判断、非常時の操作を実施 1人で2台を操作可能(有人-無人協調システム)|ハンドルを自動制御し、設定された経路を自動走行 自動での旋回が可能な製品も存在 導入のメリット:有人-無人協調システムにより、作業時間の短縮や1人で複数の作業(例:無人機で耕耘・整地、有人機で施肥・播種)が可能 1人当たりの作業可能面積が拡大し、大規模化に貢献|自動で正確に作業できるため、大区画の長い直線操作などでも作業が楽になる 非熟練者であっても、熟練者と同等以上の精度、速度で作業が可能

03スマートグラス>>Smart glasses

初心者でも熟練者と同じ判断が可能 果実の成熟度をAIで判別し、収穫可能かどうかを判断 ひとりでも作業が可能 農地に対する平行直線が表示されるので、正確な作業が可能に コミュニケーションをとりながら作業が可能 作業者が装着したスマートグラスの映像を、遠隔地にいる熟練者が見ながらリアルタイムで枝の剪定や摘果を指導

専門家が語るスマート農業 普及のポイント

農場の多くが中小規模の日本。消費者の見た目や品質への期待値も高いため、欧米の大規模農場よりも細分化された繊細な技術が要求されます。農林水産省で日本の「スマート農業」を牽引する長谷川明宏調査官に、現状と今後の普及のポイントを聞きました。 農林水産省|農林水産技術会議事務局|研究推進課|調査官 長谷川明宏さん 1994年農林水産省入省。農政施策の企画立案などを担当。2019年度からスマート農業に関わり、生産現場、研究機関、スタートアップなどの企業と連携し、社会実装を推進中。 ポイント1 メリットを知る 生産者それぞれの課題に対応する技術にどんなものがあるのか、農業経営にどう役立つかを知る。 ポイント2 効率的な技術導入 生産方法の合理化や燃料代などのコスト削減効果と、導入コストとのバランスを取り、効果を最大に。 ポイント3 農作業のサービス化 スマート農業機器を保有し、生産工程の一部を請け負うなどのサービス事業体を育成。 ポイント4 今後のさらなる開発 ニーズがあっても、まだ開発途中のスマート農業機器も。今後の展開に注目!

スマート農業を後押しする法律ができました

スマート農業技術に適した生産方式への展開[目指す姿] 「スマート農業技術活用促進法」が2024年6月に成立し、10月1日に施行されました。この法律は、農業者の減少など、農業を取り巻く環境の変化に対応し、生産性の向上を図るためのもの。認定を受けた農業者や事業者は、金融などの支援措置を受けることができるようになり、スマート農業が導入しやすくなります。

RELAY THE FOOD〜未来につなぐ食と風土〜 6月8日(日)〜6月15日(日)の期間中、農林水産省は、大阪・関西万博のメッセ会場にて展示を行います。コンセプトは、「農林水産業と食文化の発展は世界をもっと豊かにつなぐ」。日本の食・農林水産業に関する伝統、多様性、未来に向けた取り組みについて、国内外に向けて発信します。|RELAY THE FOOD 未来につなぐ食と風土 2025.6/8日-15日(「食と暮らしの未来ウィーク」期間中) 会場 大阪・関西万博会場内 EXPO メッセ 「WASSE」イベントホール南側 来場予約不要

今週のまとめ

人手不足と高齢化が年々加速している
日本の農業。
作業の効率化、身体負担の
低減、生産性の向上が期待される
「スマート農業」技術が
新たな農業の
担い手の増加につながります。

お問合せ先

大臣官房広報評価課広報室

代表:03-3502-8111(内線3074)
ダイヤルイン:03-3502-8449

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