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コイ、花、かっぱと憩う場 堂田川

2023年12月13日 05時05分 (12月13日 10時21分更新)
東郷地区の中心を流れる堂田川。川にはコイがゆったりと泳ぎ、季節の花々が通りを彩る=福井市東郷二ケ町で(蓮覚寺宏絵撮影)

東郷地区の中心を流れる堂田川。川にはコイがゆったりと泳ぎ、季節の花々が通りを彩る=福井市東郷二ケ町で(蓮覚寺宏絵撮影)

  • 東郷地区の中心を流れる堂田川。川にはコイがゆったりと泳ぎ、季節の花々が通りを彩る=福井市東郷二ケ町で(蓮覚寺宏絵撮影)
  • 川沿いの花壇や川に渡した竹筒に花が植えられ、住民やドライバーを癒やす=福井市安原町で(蓮覚寺宏絵撮影)
  • 季節に合わせて衣装替えするかっぱのブロンズ像。今年の秋は柿を手にしていた=福井市安原町で(蓮覚寺宏絵撮影)
  • 住民らによる川底掃除の様子=福井市東郷二ケ町で
昭和初期の商家など歴史ある建物が並ぶ福井市東郷地区。その中心を堂田川(どうでんがわ)(徳光下江用水路)が流れる。風情豊かな地区のシンボルは、昔から人々に親しまれている。
堂田川は古くから農地や生活用水に利用され、昭和に入っても野菜や洗濯物の洗い場などとして地域住民の生活に根付いてきた。
しかし、戦後の一時期、生活雑排水の増加などで水質が悪化。堂田川の保全に30年近く携わっている川崎幸男さん(74)=東郷二ケ町=によると、ごみを燃やした物やオイル缶なども川に浮かんでいたという。「子どもの頃によく魚を捕っていた川が汚れてショックだった」と振り返る。
年号が平成に変わった1990年代初期、用水路の改修に合わせ、自然と人と歴史が調和するような堂田川にする計画が持ちあがり、98(平成10)年に現在の姿になった。川幅は3メートル。地域の景観に溶け込んでいる。
堂田川はそれ以来、地域の人々の手によって20年以上清らかに保たれている。毎年8月に開かれている地区祭り「東郷街道おつくね祭」の前などには、川の保全委員会メンバーや地元企業の従業員らが出て、一緒に川底を掃除している。
水辺を彩る花も、住民が丹精して世話している。川沿いに花壇を設け、川の上を渡した竹筒にも花が植えられている。近くに置かれたひしゃくを使い、近隣住民や訪れた人が水をあげている。東郷大橋付近にあるかっぱのブロンズ像は地域住民が季節に合うよう着せ替えている。
川沿いにはベンチが設置され、川にはコイも泳ぐ。川崎さんは「癒やしの空間であると思うので、憩いの場として利用してくれたらうれしい」と笑顔を見せた。 (小林未歩)

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