2014 高校生のための夏休み講座報告
2014 高校生のための夏休み講座報告
横山 広美(科学コミュニケーション 准教授)
高校生のための夏休み講座ポスター
6 回目の開催となった高校生講座は,2014年7月23,24日,8月20,21日の4日間にわたり計8 名の教員が講演を行い無事に終了した。どの回にも100 名近い生徒が集まり盛況だった。高校生講座と銘打ってはいるが今回も中学生の参加が多く,また,海外から一時帰国で日本に滞在中,参加する生徒も数名おり,一部の質疑は英語で行われた。
今回はとくに,二人の助教の先生の講義が特徴的だったので紹介する。天文学専攻附属天文学教育研究センターの田村陽一助教による講義「目には見えない宇宙をさぐる」は,美しい映像とアニメーションを駆使したものだった。また,電波望遠鏡の原理を理解するのに,2人の生徒に目をつぶって手をつなぎ,檀上に立って「望遠鏡」になってもらい,電波がどの方向から来たのかをあてるゲームをした。この実験はわかりにくい電波望遠鏡の仕組みをわかりやすく伝えるのにとても優れており,多くの参加者が納得したようだった。
また,物理学専攻の高山あかり助教による講義「見えないものを見る〜異常感知能力を鍛えて電子の世界を覗く〜」は,異常感知能力というキーワードに注目が集まった。これは言葉で,いつもと違う何かを五感で感じることが実験には重要という内容に,多くの生徒が実験の面白さを感じたようだった。
他の講義もいずれも好評で,今年度からは冬休みにも開講を予定している。ご協力をいただいた教員の皆様に感謝したい。