このウェブサイトではJavaScriptおよびスタイルシートを使用しております。正常に表示させるためにはJavaScriptを有効にしてください。ご覧いただいているのは国立国会図書館が保存した過去のページです。このページに掲載されている情報は過去のものであり、最新のものとは異なる場合がありますのでご注意下さい。

ご覧いただいているのは国立国会図書館が保存した2021年11月18日時点のページです。このページに掲載されている情報は過去のものであり、最新のものとは異なる場合がありますのでご注意下さい。収集時のURLは http(s)://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/topics/2012/03/04.html ですが、このURLは既に存在しない場合や異なるサイトになっている場合があります。

(注記)このページの著作権について

ヘルプ


保存日:

ヘルプ


保存日:

ご覧いただいているのは国立国会図書館が保存した2021年11月18日時点のページです。このページに掲載されている情報は過去のものであり、最新のものとは異なる場合がありますのでご注意下さい。収集時のURLは http(s)://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/topics/2012/03/04.html ですが、このURLは既に存在しない場合や異なるサイトになっている場合があります。

(注記)このページの著作権について

  1. ホーム
  2. 理学部ニュース
  3. 2012年3月号(43巻6号)

川口由紀さんの井上リサーチアウォード受賞を祝して

上田 正仁(物理学専攻 教授)

図1

川口由紀助教

物理学専攻助教の川口由紀さんが「スピノールBECにおける量子多体効果の研究」で第4回井上リサーチアウォードを受賞されました。井上リサーチアウォードは自然科学の基礎的研究で優れた業績を挙げた将来性豊かな若手研究者の支援を目的としたものであり,物理学分野では川口さんが初めての受賞になります。

川口さんの研究対象である原子気体のボース・アインシュタイン凝縮(BEC)は,レーザー冷却技術を用いて1995年に実現されました。原子間の相互作用の性質は通常は各原子に固有の性質ですが,レーザー冷却された系ではこれを自在に制御することができるために基礎研究をするうえで理想的な巨視的量子物質となっています。とくに,通常のBECとは異なり,メゾスコピック系で実現されるフラグメントBECでは複数の1粒子状態にマクロな数の原子が凝縮する結果,非自明な凝縮状態が生じます。川口さんは,マクロな系からメゾスコピック系へと系のサイズを連続的に変化させることで,対称性の破れ・回復,すなわちフラグメントBECの出現と崩壊が制御できる点に着目し,量子揺らぎおよび熱揺らぎによる自発的対称性の破れと回復のダイナミクスを明らかにする研究を進めています。このようなダイナミクスの研究は,宇宙・高エネルギー物理から超伝導・超流動まで自発的に対称性の破れた系全般に広く波及効果を及ぼすものと期待されます。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /