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学校の先生のための放射線勉強会(2)

横山 広美(広報・科学コミュニケーション 准教授)

図1

小柴ホールは前回同様熱心な先生方で満席となった

安全・危険の線引きはできなくとも,何が基本的事実なのか整理したい。 学校の先生の多くは,こうした思いをもっていたようである。 研究者が知る科学的事実と,日常の中で科学的事実に基づいた判断をすることの間には乖離がある。 その間を埋める一助となる講演会を行うことが,理学系研究科広報の震災に対する貢献だと考え,5月8日に開催した第1回目に続き,7月16日に第2回目となる「学校の先生のための放射線勉強会(2)」を開催した。 第1回目のときほど申し込みが殺到することはなかったが,170席ある会場がいっぱいになる来場者があった。

山形俊男研究科長の挨拶のあと,「原子核と放射線 —放射線って何?それはどこから,どうして,どのように?—」理学系研究科附属原子核科学研究センター・下浦享教授,「放射性物質の海洋拡散 —どこへ,どのようにして運ばれるのか?」独立行政法人海洋研究開発機構・升本順夫准教授,「生き物と放射線 —どのようにして放射線は作用するのか」新領域創成科学研究科先端生命科学専攻・三谷啓志教授の講演が行われた。 質疑も多く,終了後にもメールなどで「また開催してほしい」という声もお寄せいただいた。 これらの講演から提供された科学的事実が,学校の先生を通じて,広く生徒,保護者の方々と共有されることを願っている。 福島からいらした先生や,福島に実家がある先生もご参加くださった。 今後は現場のご苦労や要求にさらに直球で答えるような企画も検討していく必要があるだろう。

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