参加者数3300人を記録した理学部オープンキャンパス2009
理学部オープンキャンパス実行委員長 平岡 秀一 (化学専攻 准教授)
図1:理学部2号館での受付のようす
図2:小柴ホールで講演する学生の瀧川晶さん
図3:理学部1号館ピロティでのイメージコンテストのようす
本郷キャンパスにおいて2009年8月6日(木)に理学部オープンキャンパスが開催された。当日は9時前から受付開始を待つ高校生が理学部1号館に集まり,予定よりも受付開始を繰り上げて開催した。なんといっても理学部オープンキャンパスの最大の特徴は事前申し込みを必要とせず,理学部に訪れれば必ず参加できるという信頼感である。理学部オープンキャンパスは年々規模が大きくなり参加者数を増やし続けているが,今年は昨年の2700人を大幅に上回り3300人という新記録を達成した。東大オープンキャンパス本郷地区の参加者が7000人であることを考えると,理学部は1学部としては群を抜く規模である。また,今年は駒場キャンパスの期末試験との重複を避けるように開催日が調整されたため,多くの駒場生が訪れたことも参加者数増加の一因であると考えられる。
天候は終日曇りで,時折日が射す程度でやや湿度も高かったものの,参加者にとっても運営側にとってもありがたかった。理学部1号館の受付では午後まで人の流れが絶えなかったが,受付の手際よい対応で大きな混雑もなく参加者全員をスムーズに受け入れることができた(図1)。今年は19もの講演会をはじめ各学科の展示や研究室ツアーなど,プログラムはほぼすべて大盛況であった。今年の特別企画である2つのノーベル賞特別企画講演は,いずれも小柴ホールで立ち見となり,さらに入りきらない人がホール前に設置されたモニターを食い入るように見る姿が見られた。このほか,小柴ホールでは2件の学生による講演会が開催されたが,こちらもいずれも盛況で,講演が終わった後には講演者に質問をする人の列ができ,講演終了後も熱気がなかなか冷めなかった(図2)。
さらに今年は2つの新しい企画がオープンキャンパスに加わった。ひとつは各学科より提案してもらった科学クイズをパンフレットに掲載し,正解した参加者に先着で理学部ロゴ入りのシャープペンが配られるというものである。どの受付でも用意したシャープペンが早々と無くなるという人気だった。もうひとつの企画は理学部に所属する方から研究データや研究生活に関わる図や写真を応募いただき,オープンキャンパスの参加者が投票する「イメージコンテスト」である。研究で得られた美しい図から学内外における研究活動で撮影された風景写真などが,理学部1号館の受付付近に並べられ,これらの写真を見比べながら好みの写真を選ぶ参加者の姿が見られた(図3)。
理学部オープンキャンパスでは参加者の満足そうな様子に加えて,それに負けないほどの運営に携わる方々の熱気が感じられた。これは理学部広報室の横山広美准教授と竹村三和子さん,山本摩利子さんの入念な事前準備,平賀勇吉事務長が中心となり理学部事務部の皆さんの献身的なサポート,情報システムチームの技術的な支援,また各学科のTAの学生が熱心に参加者に接してくれるなど,運営に協力いただいた方すべてが一丸となったためである。この場を借りて皆様に心より感謝申し上げたい。