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第6回高校生のためのサイエンスカフェ本郷を開催

平良 眞規(生物科学専攻 准教授)

図1

高校生もクリーンウェアを着ての
クリーンルーム見学

2009年6月14日(日)午後1時より,理学部1号館小柴ホールにおいて第6回高校生のためのサイエンスカフェ本郷を開催した。今回のテーマは「進化」であった。これまでと少し趣向を変え,物理系と生物系から2つの講演を用意した。1つめは物理学専攻助教の坂井南美さんによる「星と惑星ができるまで―有機分子の進化―」,2つめは生物化学専攻博士課程3年の伊藤弓弦さんによる「百聞は一見にしかず ―生命の根幹,生体巨大分子に迫る―」であった。参加した人は男女合わせて50名ほどで,首都圏の高校生が主であったが,遠くは長野県の高校生もいた。坂井さんは電波望遠鏡による観測から星や惑星が誕生する過程で分子も進化し,生命誕生の前にすでにさまざまな有機分子ができあがる話をされた。伊藤さんは生物の進化過程で生み出された,21番目のアミノ酸を合成する巨大有機分子のX線構造解析の話をされた。どちらもたいへんわかり易く準備されたもので,高校生はうなずきながら聞き入り,講演後はいくつもの質問がなされた。

休憩後,高校生は6つのテーブルに分かれて座り,各専攻・学科からの大学院生・学部生のTAと,ケーキとお茶を傍らに,研究や大学院生活の話題に話を弾ませ,十分「サイエンスカフェ」を楽しんだことと思う。カフェの合間には物理学専攻の山本研究室のご協力を得て研究室見学が行われた。富士山頂サブミリ波望遠鏡設置のビデオ紹介と実験室・クリーンルームの見学など,研究の現場に触れることは高校生にとって貴重な体験になったことであろう。

当初は新型インフルエンザの拡大が懸念されたが無事終了することができ,主催者側一同安堵している。ご協力いただいた多くの方々に厚く御礼申し上げたい。

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