第14回東京大学理学部公開講演会,開催される
実行委員長 半田 利弘(天文学教育研究センター 助教)
東京大学大学院理学系研究科・理学部公開講演会が,2008年11月17日(土)14時より16時半まで安田講堂にて開催された。「過去を知る理学」と題して,過去に起こったことを知ることも理学研究の対象であるとのテーマのもと,最新研究の成果を示す話題が紹介された。
山本正幸研究科長による挨拶に続き,茂山准教授(ビッグバン宇宙国際研究センター)による「長老の星が語る宇宙錬金術」,田近英一准教授(地球惑星科学専攻)による「全地球凍結〜地球史と生命進化の謎」,野崎久義准教授(生物科学専攻)による「メスとオスの起源を探る〜オス特異的遺伝子"OTOKOGI "の発見」の3講演が行われた。現在の宇宙に存在するさまざまな元素はどのような天体によって生成されたか,地球全体が凍結したという説はどのような根拠に基づきどんな機構で発生したのか,人間社会にも大きな影響を与える男女の起源はどのようにして始まったかなど,いずれも興味深い話題が紹介され,来場者の満足度も高い各40分であった。
天候にも恵まれ,650名を超える史上最多の来場者数であった。開演前に上映した理学部紹介ビデオも好評であった。講演後には懇談会を設け,多数の来場者が1時間ほどの間,講師と議論を深めていた。前回同様,講演内容はインターネットで学外にも中継された。
次回は,2009年4月26日(日)に同じ安田講堂にて開催予定である。