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第7回理学系研究科諮問会が開催される

山形 俊男(地球惑星科学専攻 教授)

図1

諮問会の様子。

図2 図3

化学専攻研究室見学の様子。上:中村栄一教授による説明。下:岩澤康裕教授による説明。

2008年2月8日(金)に理学系研究科諮問会が開催された。理学系研究科は2001年度から諮問会を開催して各界の有識者に年間活動報告を行い,運営とあるべき姿についてご意見を伺うことにしており,今年度は7回目になる。

諮問会メンバーは全員新しくなり,堀田凱樹委員長(大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 機構長),青野由利委員(毎日新聞社 論説委員),金森博雄委員(カリフォルニア工科大学名誉教授),中村桂子委員(JT生命誌研究館 館長),西山徹委員(味の素株式会社 技術特別顧問),坂東昌子委員(愛知大学 教授)である。理学系研究科からは山本正幸研究科長,酒井英行副研究科長,山形俊男副研究科長,岡良隆研究科長補佐,野中勝研究科長補佐,山内薫研究科長補佐,川島隆幸環境安全管理室長,大塚孝治中間評価理学系特別委員会委員長,横山広美広報・科学コミュニケーション担当准教授,および事務方から平賀事務長,高橋副事務長が出席した。

諮問会に先立ち,化学専攻の二つの研究室見学が行われた。まず理学部4号館のERATO実験室において,中村栄一教授により新分子のデザインを目指して行われている超高解像度電子顕微鏡による1分子構造解析に関する最新の成果について説明を受けた。中村教授は今年度から始まったグローバルCOE「理工連携による化学イノベーション」の拠点リーダーでもあり,海外レクチャーシップ賞など世界をリードする若手の育成に向けた新企画について説明があった。次いで化学本館で岩澤康裕教授から触媒表面化学における研究活動の紹介を受けた。最近の著しい成果として,ベンゼンからフェノールを一段階で効率よく合成する画期的な触媒の調製に成功したことが紹介された。研究室においては活性表面の構造解析に用いる走査プローブ顕微鏡などを見学した。折からの寒波襲来で底冷えのする館内ではあったが,委員からは活発な意見や質問が飛んでいた。

その後に開かれた諮問会では,まず理学系研究科の現状,大学院高度化プログラム,先端レーザー化学教育研究コンソーシアム,グローバルCOEプログラム,男女共同参画などについて理学系研究科から報告を行った。学生の定員問題については東京大学の社会における役割を見据えて,適正数について現場の声を外部に発信する必要性が指摘された。研究費関係では,理学系として独自の基金計画があっても良いのではないかという意見も出された。男女共同参画では,女性教員を積極的に増やす仕組みを導入する必要性,一方で数値目標よりも育児支援や育児期にはアシスタントをつけるなど働く側の立場に立った長期的視点の重要性,また女性の声を反映するにはクリティカル・マスを超える必要性など多くの貴重な意見をいただいた。活発な意見交換があり,ここまでのテーマで予定した時間の大半を費やすことになったため,広報活動,学生支援室,環境安全管理室などの報告については書面でご意見を伺うことにした。中期計画中間評価には「関係者」からの評価についての項目があり,諮問会には社会で展開する出身者などを見て理学系研究科・理学部の教育研究活動を評価する役割をお願いした。多くの委員からはむしろレビューや評価でいい子になりすぎてはいけない,もっと意味のあるレビューにするように率先して文部科学省にアクションをとるべきであるとの励ましを受けた。学生の就職先のより詳しい情報を把握すべきという意見や企業から見て東京大学卒業者は新分野を開拓する意欲や突破力に乏しいという厳しいご意見もいただいた。

引き続き山上会館で行われた懇親会では,話題は学生気質の変遷から,基礎科学の重要性,わが国の科学行政の問題点にまでおよび,談論風発のなかで6時間におよぶスケジュールは瞬く間に終了した。諮問会委員の方々から理学系研究科・理学部への期待に満ちた貴重な意見を伺えたことは今後の運営に大いに役立つであろう。

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