"核力の起源"解明がNature誌の2007年ハイライト研究に選ばれる
広報誌編集委員会
図1
高エネルギー加速器研究機構の「IBM BlueGene Solution」。理論演算性能57.3テラフロップスで国内最速クラスの性能をもつ。
物理学専攻の初田哲男教授と筑波大学の青木慎也教授・石井理修研究員の研究グループが,高エネルギー加速器研究機構のスーパーコンピュータ「ブルージーン」を使った大規模数値シミュレーションにより,陽子や中性子に働き原子核を結合させる核力の起源を,クォークの基礎理論である量子色力学に基づいて解明した研究成果(注1)が,Nature誌による2007年の21件のハイライト研究に選ばれた(注2)。これは,2007年に学術誌各誌に掲載された自然科学分野の論文の中から,Nature誌の各編集者が"Research Highlights"と考えるものを選出したもので,素粒子物理学からは初田教授らの研究が,分子生物学からは京都大学の山中教授らの万能細胞に関する研究成果が選ばれている。
この研究は理学部ニュース2007年9月号11ページに研究ニュースとして掲載されている。