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第3回山川記念シンポジウム「山川健次郎と東京大学」開催さる

山本 智(物理学専攻 教授)

図1

山川先生の肖像画などの展示に見入る参加者。

去る2008年2月21日(木)に,第3回山川記念シンポジウム「山川健次郎と東京大学」が,小柴ホールにて開催されました。このシンポジウムは,昨年,山川先生の銅像がご親族から東京大学に寄付され,理学部1号館前に設置されたことを記念して企画されたものです。山川先生は,日本人としてはじめての物理学教授であり,東大総長を2度務められた方で,その業績については,理学部ニュース(2007年3月号P.18)でも取り上げられています。シンポジウムには一般の方も多く参加され,教職員,学生の参加者と合わせて約160人が小柴ホールを埋めました。

シンポジウムでは,山本正幸研究科長,小宮山宏総長の挨拶に引き続いて,人文社会系研究科の佐藤愼一教授が講演されました。山川先生が大学自治確立と大学運営に果たされた役割を,歴史を追いながら説明されました。作家の星亮一氏は,山川先生が幕末期に会津藩白虎隊に属しながらかろうじて死を免れた経緯,そしてその後の山川先生の活躍を会津藩との関わりで紹介されました。後半には,武内和彦総長特任補佐,下村輝夫氏(九州工業大学学長),山崎元男氏(武蔵高等学校校長)からご挨拶をいただき,理学系研究科の山本智,有馬朗人元総長が講演しました。有馬元総長は,明治期における東大物理学教室の変遷と発展を学術の展開とからめながら時代を追って紹介され,参加者に強い印象を残しました。

シンポジウム終了後には,小柴ホール前のホワイエで立食の懇親会が開催され,多くの参加者が講演者や山川先生の関係者と歓談を交わしました。ホワイエには山川先生の肖像画や手紙,教科書の草稿などが展示され,参加者は興味深く見入っていました。

本シンポジウムの開催にあたり,山本正幸研究科長,内田慎一物理学専攻長,佐藤勝彦教授にたいへんお世話になりました。また,総合文化研究科の岡本拓司准教授,広報室,庶務係の皆様には当日の運営および山川先生の展示資料の作成でお世話になりました。紙面を借りてお礼申し上げます。

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