第12回東京大学理学部公開講演会,開催さる
実行委員長 半田 利弘(附属天文学教育研究センター 助教)
東京大学大学院理学系研究科・理学部公開講演会が,2007年11月17日(土)14時より16時半まで本郷キャンパス法文2号館2階31番教室にて開催された。「理学でのコミュニケーション」と題して,広い意味で情報伝達に関連する理学研究の話題が紹介された。山本正幸研究科長による挨拶に続き,岡良隆教授(生物科学専攻)による「動物のコミュニケーション—脳とホルモンのしくみ」,祖父江義明名誉教授(元 天文学教育研究センター・現鹿児島大学教授)による「宇宙文明とのコミュニケーション—銀河図書館構想」,桂利行教授(数理科学研究科)による「デジタル社会における数学」の3講演が行われた。数理科学研究科は学部教育を含めて理学系研究科と密接な関連があり,毎回,ご協力をいただいている。脳とホルモンの関係を調べる最新の実験方法,宇宙における科学文明存続の意義,デジタル社会の基礎となる符号理論などが紹介され,どの講演も密度の高い40分であった。
冬の訪れを感じさせる寒さの中,来場者は304名を数え,会場は時間までにほぼ満席となった。開演前には理学部紹介ビデオを上映。講演後には懇談会を設け,多数の来場者が1時間ほどの間,講師と議論を深めていた。前回同様,講演内容のインターネットによる学外中継も行われた。
次回は,2008年春に駒場キャンパスにて開催予定である。