雪氷課題グリーンランド氷床観測チーム
記事一覧
- 氷床と海洋の相互作用を探る (2015年7月30日)
- 世界で初めて、氷河末端での地震計設置 (2015年7月22日)
- グリーンランド北西部での氷床観測 (2015年7月5日)
氷床と海洋の相互作用を探る(2015年7月30日)
現在地:グリーンランド北西部カナック付近(北緯77度32分、東経69度10分)
チームメンバー:杉山慎、津滝俊、Evgeny Podolskiy、箕輪昌紘(北大)、その他スイスとイタリアの共同研究者
氷帽の融解水で道路が崩壊
左上に写る氷帽の融け水で河川が増水し、村と空港を結ぶ道路が崩壊してしまいました。
7月21日
ボードイン氷河でのキャンプを終えてカナックに戻りました。今年の夏は晴天が続いて気温が高く、カナック氷帽の融け水が増えています。日本からの研究者を空港に出迎えて村へ向かうと、氷帽から流れ出る河川が増水して、村への道路が崩壊していました。空港関係者による土木工事を見守ること5時間。ようやく村にもどると日付が変わっていました。
7月27日
氷床と海洋の相互作用を探るため、海での観測も実施しています。氷山の間を縫ってカービング氷河の末端に近づき、海水のサンプリング、水温や塩分濃度の測定などを行いました。ボートを出して協力してくれたのは大島トクさん。現地に住む日本人大島育雄さんの娘さんで、一流の猟師として知られています。彼女自身も環境の変化を感じており、私たちの観測に強い興味を示してくれています。
カービング氷河の前で海洋観測
地元の猟師大島トクさんの協力で海洋観測を行っています。
参考:同行したスイスチームのプロジェクト紹介がスイスSRFでされています