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No.02 糸魚川ジオパークの「ジオ学の創造」、「副読本」、「海外との連携」 - ジオパーク教育の紹介

2015年11月06日

糸魚川ジオパークは、いちはやくジオパークの学習を教育計画に位置づけたジオパークとして知られています。糸魚川は2009年に世界ジオパークとなりましたが、糸魚川市は同年、こども一貫教育基本方針を策定しました。そのなかで「ジオ学の創造」と題して、ジオパーク教育を構想していくことを明かにしています。その後の教育計画に基づきながら、「糸魚川ジオパーク学習交流会」の開催や副読本の作成、教員研修会の実施など、地域に根差した、継続性あるジオパーク教育の普及と展開に取り組んできています。

「ジオ学の創造」

糸魚川は、「糸魚川市の貴重な地質遺産及び歴史・文化・自然などの地域の教育資源を総合的に学ぶ」ことを「糸魚川ジオ学」として位置づけました。糸魚川ジオ学は、これまで各学校で取り組まれてきた「ふるさと学習」を土台にする、と明記されています。

その結果、ふるさと学習にジオパークやジオサイトの内容がうまく取り入れられてきました。ジオパーク学習の成果は、ジオパーク学習交流会(旧ふるさと学習発表会)で発表され、糸魚川ジオパークへの理解を深めるだけでなく、地域への誇りや愛着を育んでいます。

体系的なジオパーク学習をささえる「副読本」


基本計画では、地域にあるジオサイトが、どの教科のどのような学習で活用することができるのかを、子どもの発達段階を踏まえて整理されています。

こうした体系だったジオパーク学習観に基づきながら、小学校高学年・中学年向けの理科副読本や、「世界ジオパークまるごと糸魚川資料集」が作成されました。この資料集は、学校の先生に加えて、地域の歴史研究会や民謡同好会など、様々なジオパーク関係者が集まって作成されている点に特色があります。多様性あふれる糸魚川ジオパークらしく、理科や社会科、総合的な学習などさまざまな学習で活用できる内容となっています。また、副読本の英語版も出版されています。

「海外との連携: 香港ジオパークとの連携」


姉妹ジオパークである香港ジオパークとは、中学生の派遣や受け入れを通じた相互交流を図っています。糸魚川の子どもたちはジオパークを活用した海外体験を通じて、身近にある糸魚川ジオパークの素晴らしさを再認識するとともに、異文化に接することで国際感覚を磨いています。

糸魚川ジオパーク:http://geo-itoigawa.com/


参考:糸魚川市教育委員会2010. 0歳から18歳までの子ども一貫教育方針.
糸魚川市教育委員会2011. 糸魚川市子ども一貫教育基本計画.
画像提供:糸魚川ジオパーク

(本紹介ページは、高木秀雄・山本隆太による教育活動調査等をもとに作成しています)

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