2021年4月 - 2025年3月
ショウジョウバエの温度応答と適応を決定づける脂質の同定
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
本研究ではショウジョウバエの温度受容と温度走性、さらに機械刺激受容と応答の制御に関わる脂質関連遺伝子について、まずキイロショウジョウバエ(D.mel)で機能的関与を明らかにし、同時にD.mel近縁種間での温度選好性の違いを脂質異存的なメカニズムの違いで説明しようとするものである。
1.ショウジョウバエ変異体を用いた温度走性解析から同定したいくつかの脂質代謝遺伝子のうち、変異体の表現型が最も顕著だったアシルグリセロールアシル転移酵素AGAT(3種中の2種)と、それに関連した温度受容体Ionotropic receptorについて低温への集積について詳細な解析を進めた。また、キイロショウジョウバエ近縁種3種(D.mel、D.sim、D.moj)の温度走性と脂質組成、さらに温度受容に関わる遺伝子発現について解析するためのゲノム配列の解析を進めた。
2.感覚神経に発現量の多い脂質関連遺伝子の候補のうち、エーテル脂質の合成に関わる遺伝子について詳細な解析を進めた。エーテル脂質を持たないS2細胞に合成能を与えた細胞株を樹立し、TRPA1やPiezoイオンチャネルの活性に対する脂質の影響を電気生理学的手法で評価した。さらに、エーテル脂質が細胞膜の物理化学特性に与える影響について表面スキャンや蛍光プローブによって評価した。
以上の結果から、感覚機能が膜受容体そのものの機能に加えて、膜脂質によっても制御されていることが示され、新たな感覚機能の制御メカニズムの理解が進んだ。また、個体の温度走性と膜脂質組成の関係性についても新たな知見が得られた。上記の成果の一部について、2024年3月に北九州で開催された第101回日本生理学会大会などにて発表した。
1.ショウジョウバエ変異体を用いた温度走性解析から同定したいくつかの脂質代謝遺伝子のうち、変異体の表現型が最も顕著だったアシルグリセロールアシル転移酵素AGAT(3種中の2種)と、それに関連した温度受容体Ionotropic receptorについて低温への集積について詳細な解析を進めた。また、キイロショウジョウバエ近縁種3種(D.mel、D.sim、D.moj)の温度走性と脂質組成、さらに温度受容に関わる遺伝子発現について解析するためのゲノム配列の解析を進めた。
2.感覚神経に発現量の多い脂質関連遺伝子の候補のうち、エーテル脂質の合成に関わる遺伝子について詳細な解析を進めた。エーテル脂質を持たないS2細胞に合成能を与えた細胞株を樹立し、TRPA1やPiezoイオンチャネルの活性に対する脂質の影響を電気生理学的手法で評価した。さらに、エーテル脂質が細胞膜の物理化学特性に与える影響について表面スキャンや蛍光プローブによって評価した。
以上の結果から、感覚機能が膜受容体そのものの機能に加えて、膜脂質によっても制御されていることが示され、新たな感覚機能の制御メカニズムの理解が進んだ。また、個体の温度走性と膜脂質組成の関係性についても新たな知見が得られた。上記の成果の一部について、2024年3月に北九州で開催された第101回日本生理学会大会などにて発表した。
- ID情報
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- 課題番号 : 23K21324
- 体系的番号 : JP23K21324