講演・口頭発表等

2024年7月30日

金融機関のデジタル本人確認と顧客管理


記述言語
日本語
会議種別
主催者
慶應義塾大学サイバーフィジカル・サステナビリティ・センター

近年、技術的な進歩によって決済手段が多様化し、金融取引も複雑化している中で、金融機関が相対するマネー・ローンダリング・テロ資金供与・拡散金融に関するリスクも変化している。そして、特に新型コロナウイルス感染症の拡大以降、非対面決済取引数の増加が認められるが、非対面取引は、他人になりすましたりすることが容易であることなどから、国家公安委員会公表の犯罪収益移転危険度調査書においても、危険度の高い取引と位置付けられている。こうした中、昨年には、デジタル庁「デジタル社会に向けた重点計画」の公表や金融庁「犯罪収益移転防止法におけるオンラインで完結可能な本人確認方法に関する金融機関向けQ&A」の更新があり、金融機関においては、当局文書の内容を適切にフォローして、デジタル本人確認の重要性に鑑みた態勢を整備することが求められる。
また、2021年8月30日、マネロン等対策の国際基準を策定するFATFが日本のマネロン等対策について報告書を公表しており、当該審査結果を踏まえると、官民が連携してマネロン等対策の高度化に取り組まなければならないが、金融庁「マネー・ローンダリング・テロ資金供与・拡散金融対策の現状と課題」(2023年)及び金融庁「マネロン・テロ資金供与対策ガイドラインに関するよくあるご質問(FAQ)」(2024年改訂)の内容を分析すると、金融機関の顧客管理には今なお課題も多いということが明らかになる。
そこで、本企画では、金融機関のデジタル本人確認と顧客管理に関する法規制を簡単に確認した上で、上記各当局文書を含めた近時の動向について、それらの趣旨や相互関係を検討する。そして、その後に、金融機関がまさに直面している実務的な課題を取り上げ、あり得る対応例を検討したい。

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