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だいやまーくバレーボール・大同生命SVリーグ女子 SAGA久光スプリングス3―0岡山シーガルズ(17日、SAGAアリーナ)

7位のSAGA久光が今季初の3連勝を飾った。10位の岡山にセットカウント3―0(25―21、25―20、25―19)でストレート勝ち。途中出場の中島咲愛(25)が攻守で活躍するなど選手層の厚さを見せつけた。通算7勝5敗で順位は7位のまま。次節23、24日は同9勝3敗で2位のデンソーエアリービーズと福島県営あづま総合体育館で対戦する。

今のSAGA久光は日替わりでヒロインが誕生する。上昇気流に乗った何よりの証しだろう。「2セット目から入った中島選手が素晴らしい仕事をしてくれました。ラリーが続く中、攻撃のバリエーションを持ってスパイクを決めてくれたおかげで、私たちの方に流れが来ました」。酒井新悟監督(55)から賛辞を贈られたのは、入団3シーズン目のアタッカーだった。

売り出し中の北窓絢音(20)が堅い守りと粘りに定評がある岡山を相手に第1セットから苦戦を強いられた。ここで代わって投入された中島がオフェンスにリズムをもたらした。第2セットの1―3で巧みに決めたフェイントを皮切りに、強打と軟打を自在に織り交ぜながら岡山のディフェンスを切り崩した。

入団1シーズン目に最優秀新人賞を受賞するなど、主戦級の活躍でレフト側からの攻撃を担ってきた。今秋の国民スポーツ大会(国スポ)でも主力で引っ張り優勝に貢献。SAGA久光の「顔」の一人として、さらなる飛躍を期待されて迎えた新シーズンだった。

「思い切りやろうと思ってコートに入りました」。この日の試合後の言葉だ。深澤めぐみ(21)と北窓の若手コンビの台頭もあって、ここ5試合はコートに立てなかった。酒井監督によると、中島自身の調子は「決して悪くなかった」という。言い換えれば、激しいチーム内競争の表れでもある。だからこそ、巡ってきた出場機会に背番号「5」が燃えるのは当然だった。アタックでの11得点(27打数)だけでなく、リベロの西村弥菜美(24)とともに安定したサーブレシーブとつなぎでも随所で存在感を発揮した。「ブロックでの失点が多くて、ライト側から決められるシーンが多かったので、そこを修正していきたいです」。攻守トータルでの貢献を誓う中島は反省を忘れなかった。

約2700人を集客した前日に続き、この日も約2600人のファンがSAGAアリーナに足を運び、選手たちの背中を押した。「シーズンは長いので、2日間ストレートで勝てたことは大きい」。キャプテンでセッターの栄絵里香(33)はあらためてホームの「声」と「熱」に感謝した。

次節はアウェーの福島に乗り込み、今季好調のデンソーと激突する。「デンソーさんは、ブラジル代表の(モンチベレル・)ロザマリア選手が日本のバレーに順応してきて、日本での決め方、決定力が上がっている。どうやって彼女に仕事をさせないかがキーになる。あとは私たちのオフェンスをどう機能させるか」。厳しい戦いを覚悟しつつ、酒井監督は首を縦に振った。「ストレート勝ちでの3連勝ですし、勝負どころでの1点をいい形で取り切れるようになってきました。チームの成長を感じられます」。手ごたえを確信に変える2連戦にする。(西口憲一)

SAGA久光のスターティングメンバー(第1セット)は、北窓絢音(20)、深澤めぐみ(21)、栄絵里香(33)、ステファニー・サムディ(26)、平山詩嫣(24)、荒木彩花(23)、リベロ・西村弥菜美(24)。

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西口 憲一

西口 憲一

編集委員

立命館大学でアメリカンフットボールに打ち込み、「人の心を動かし、心に残るような記事を書きたい」とスポーツ記者を志しました。 1993年西日本新聞社入社。 運動部からスタートし、以来、福岡→大分→福岡→東京→福岡→東京→福岡。 主にプロ野球(ダイエー、ソフトバンク、西武)やソフトボールを取材。1999年ダイエー初優勝、2008年北京と2021年東京の両五輪でのソフトボール金メダル獲得に心が震えました。 現在はバレーボールSVリーグ女子のSAGA久光スプリングスの記事も書いています。福岡市出身。

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