西武から戦力外通告を受けていた育成の斉藤大将投手(28)が23日、埼玉県所沢市の球団事務所で育成選手契約を再び結んだ。年俸は30万円減の470万円。2018年に明大からドラフト1位で入団した左腕は「とりあえず契約していただいたという形なので」と現役を続けられる環境に感謝した。

1年目の7月29日ロッテ戦でプロ初勝利を挙げるなど、最初の3年間で32試合に登板し、1勝4敗2ホールドをマーク。しかし「1、2年目は感覚がおかしくて、投げた感覚がなかった」と左肘の違和感を常に抱え、21年5月に左肘内側側副靱帯(じんたい)再建術および後方関節腔クリーニング術を受けた。全治1年以上を要する長期離脱で、22年に育成選手として再出発。2年目の19年に推定1600万円あった年俸は、来季3分の1以下にまで落ち込む見通しだ。

それでも今季はイースタン・リーグで40試合に登板し、3勝4敗、防御率2・70と安定した成績を残した。「いまさらですけど、やっと1年間を通して投げられた。手術を終えてからコントロールがだいぶ改善されてきている」とプロ6年目にしてようやく充実したシーズンを送れた。

10月の秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」阪神戦では、CSを控えた相手主力相手に1イニングを無失点に抑えた。「(阪神が)CS前だったりして、内角に攻めづらいのが多少あった。自信を持って投げられれば」とさらに制球力を高める必要性を感じた斉藤は「ファームに常時いる人を抑えるのは当たり前。まれに(2軍へ)落ちてくる(1軍主力の)打者をしっかり抑え、自信をつけていけたら」と前向きな言葉を口にした。

左の中継ぎは今季21試合登板で防御率0・87の佐々木が8月に左肘を手術し、全治1年程度の予定。公文も引退するなど手薄になっている。支配下入りへ斉藤は「毎年最後だと思ってやっている。全部のバッターを抑えるように結果を積み重ねていければ」と危機感を抱きながらも闘志を燃やした。(いずれも金額は推定)

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西スポ

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