小久保裕紀新監督(52)が率いるソフトバンクが17日、秋季キャンプを打ち上げた。野手は宮崎、投手は筑後と球団初の分離キャンプ。フロント主導でメニューが組まれ、個別練習や自由練習に多くの時間が割かれた。

例年とはひと味違う「秋」を過ごした。小久保監督は「初めての分離キャンプ、手探りで始まった。最初は自由練習も何をしていいか分からないという状態だったけど、徐々に自分と向き合い、こういう練習が必要と分かった選手も増えた。個々が考える力は多少ついたと思う」と総括した。

宮崎の野手キャンプでは選手も打撃中心、守備中心に分かれ、ドライブラインによるデータ計測など多岐にわたった。指揮官は「12日間の練習ぐらいでは、そんなにレベルアップしないですよ。これからの残り2カ月半をどう過ごすかで変わってくるのは間違いない」と強調した。11月の残り13日間、12月、来年1月と31日ずつで計75日間。2月1日の春季キャンプインまでの日々が大切になってくるというわけだ。

「例年はキャンプを打ち上げて『よし、オフだ』という感じだと思うけど、今年のホークスに限っては、このキャンプがオフに入るきっかけづくり。これからコーチの指導を受けられない時期にいかに自分で考えて練習を続けられるか。課題を見つけようというキャンプだったので(春季キャンプの)2月1日にいい姿で入ってこられるために自分がやるべきことを見つけるキャンプだったと思う」

選手たちの自主トレーニングに期待を込めるとともに、来春キャンプで「テスト」も実施する。今秋キャンプに続き、第1クールの4日目に時間設定をした400メートル走を取り入れる。「日本のシステムではこのオフに契約すると、来年のオフまでは一応契約がある。その中でいかに危機感を持ってもらうのかは首脳陣、フロントのテーマ。最低限このラインはクリアしてくださいというところでね。クリアしなければスタートラインに立てない。このオフをいかに過ごすか。オフの過ごし方が選手の差につながるのは間違いない。いいオフというか、トレーニングを積んできて欲しいですね」。秋季キャンプの打ち上げは、「2・1」への戦いの幕開けでもある。(小畑大悟)

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小畑 大悟

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