ソフトバンクの倉野信次1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーター(49)が、チームの「意識改革」を目指している。筑後での秋季キャンプでは、10日の第3クール初日から投手陣全員参加での勉強会がスタート。米国での経験を余すところなく伝え、選手・コーチ陣のモチベーションを高める。

午後3時半。筑後のサブ球場の一室で〝白熱教室〟は始まった。第1回はコーチとして見てきたメジャーリーグ、第2回は米国の教育環境についてだ。秋季キャンプでは全6回、1コマ45分間の短期集中型で選手へ伝える予定となっている。

勉強会は練習メニューの一環で、藤井や板東などリカバリー中心の選手も含め全員参加となっている。取り組みの目的は明確だ。「土産話をしに来たわけじゃないので。本人たちがそれを聞いて、どう行動が変わるかっていうところが一番の目的」。倉野コーチが指摘したのは選手の意識変革の重要性。2年間の米国でのコーチを経て、再びホークスのグラウンドに立って感じた雰囲気に危機感を覚えた。「まだ1週間ですけど雰囲気を見たら分かる。ほんとに1軍で活躍できる選手がこの中でどれだけ生まれるんだろうって考えた時に、難しいんじゃないか」

倉野コーチは、選手の想像する米国のイメージと、実際のものにギャップがあるとも指摘。勉強会では、実際に見た現実を伝えるつもりでいる。さらに日本の環境は恵まれていると語った上で、「じゃあ、ここで成績残せない人は、どうやってメジャーリーグに行くんですか。やっぱり、もっとやらなきゃってなると思う。要は危機感というか、モチベーションを上げる意味で話をしている」。

【次ページに続く】春季キャンプで〝応用編〟

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鬼塚 淳乃介

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