ソフトバンクのリチャード内野手(24)が7日、王会長と小久保監督から熱烈指導を受けた。下半身のコンディション不良のため宮崎の野手キャンプには参加せず、筑後のリハビリ組で練習中。この日はメイン球場のフリー打撃で快音を響かせるなど元気な姿を披露した。

フリー打撃をするリチャードのケージ裏には王会長が張り付き、小久保監督も後ろから見守った。リハビリ途上のリチャードも「見られている力が発動して、いつにもなく、ここ最近で一番良かった」と笑った。

ウエスタンでは史上初の4年連続本塁打王。それだけ2軍生活が長いことの裏付けでもあり「鷹のロマン砲」に喜びはない。今回も小久保監督が就任し、再出発を誓ったが、いきなり出遅れ。「焦りもあったけど、ここで焦って来年スタートできないのが一番だめ。まずはけがとしっかり向き合い、また痛みが出てこないように」と慎重に階段を上る。

見守った王会長は「なかなか調子は良かったよ。今日も打っているところを見たら元気そうだった。来年の春(キャンプ)までにしっかり体を治してね。なんて言ったって和製の大砲なんだから。彼は常時出てもらえるようなポジションについてほしい。期待はもうずっと、何年も大きいんだけどね」と声を弾ませた。

小久保監督は「本来は秋で一番やらないといけない選手だったので、焦りや歯がゆさがあるだろうし、伝わってきますね」と心情をくみ取った。その上で「スタートラインで出遅れている。もう秋から(競争は)始まっている。動けるようにならない限りは無理なので、まずはそこから」と説明した。

リハビリ組で動きの制限はなくなったが、宮崎には合流せず、筑後でトレーニングを続けることも決まった。リチャードは「今は制限なしでやっているけど、いつもこうやって調子に乗ってすぐ(制限付きに)戻ったり、痛くなったりしている。本気で向き合わないといけない。この時間を無駄にしないように」と気を引き締める。トップから期待の熱視線を浴び、自らに言い聞かせていた。(小畑大悟)

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小畑 大悟

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