◆だいやまーく記者コラム

日本中が沸いたサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会から早くも8カ月がたった。次回の2026年大会に向けて、続投した森保一監督も精力的に国内外の視察を重ねている。6日には駅前不動産スタジアムで行われたJ1鳥栖―福岡の「九州ダービー」に足を運んだ。

激しいダービーマッチの試合中、熱心にノートにペンを走らせていた森保監督。その姿は、強豪のドイツ、スペインを破って16強入りしたカタールW杯を思い出させた。森保監督がメモを取る姿はワイドショーでもたびたび取り上げられ、大会後には愛用していたノートのメーカーが限定デザインの製品を配布するなど大いに注目を集めた。今でも、SNS上でたびたび話題になる。視察中、あのノートにひいきのチームの選手名が書き込まれたのでは...なんて想像するのも楽しい。

そんな「森保ノート」。監督は6日の視察後の囲み取材中、おもむろに取り出してページをめくった。話の最中に突然だったため、何事かと驚いたが、取材で出た話題について気になったことがあったようだ。6日は今年で78回目となる「広島原爆の日」。長崎で育ち、選手、指導者としては広島でキャリアを積んできただけに、あらためて平和への思いを語った森保監督。この日の試合前には、佐賀県と福岡県の「高校生平和大使」が「平和宣言」を行ったのだが、この2人の名前をメモしていたのだった。囲み取材の輪が解けた後、「佐賀県の倉田律さんと、福岡県の田代明衣さんですね。すごく良かったので...」と感嘆していた。

話題のノートに書き込まれるのは、サッカーに関することだけではないようだ。日本代表を率いる指揮官の、実直な人間性を垣間見たような気がした。(伊藤瀬里加)

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伊藤 瀬里加

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