【2012年4月29日ロッテ戦】

無我夢中のまま試合は終わっていた。今宮が3年目にして「8番・遊撃」でプロ初スタメンを果たした。「緊張しました。打つ方も守る方も両方ダメだったらいけないと意識した」。バットで快音は響かせられなかったが守りはノーミス。悔しさと充実感が重なった。
3回にさばいた井口の遊ゴロを皮切りに、8回には6-4-3の併殺を完成させるなど、計6度の守備機会を無難にこなした。「守りだけでもしっかり守りたいと思っていたので、全てアウトにできたのはよかった」。明石と組んだ二遊間で本多の抜けた穴を感じさせなかった。
9回2死二塁の場面で代打を送られ、課題の打撃ではプロ初安打をマークすることはできなかった。5回無死一、二塁では一塁側に転がす送りバントに成功。プロ初犠打で仕事は果たし、「打つ方は全くダメでしたが、しっかりバントできたのはよかった」。
試合後、ベンチ裏の通路で秋山監督に歩きながら打撃指導を受けた。「右方向にライナーや低いゴロを打てと言われました。ゴロなら内野安打やエラーで出塁もある。フライアウトは意味がない」と復唱し、第1打席の中飛と第3打席の二飛を反省した。
仮に本多が長期離脱となれば、守りだけというわけにはいかない。「もっともっと練習して、どうしても1本打ちたい」。ヒシヒシと感じる指揮官の期待も力に、バットでもデビューを飾る。(大窪正一)

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西スポ

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