イノベーションの作法 ダイナミックフレームワーキング[DFW]
「イノベーションは意図的に起こせる」
ビジネスに革新をもたらすものとしてイノベーションの必要性は強く認識されていますが、体系だった方法論は今までないとされてきました。しかし実際には、ビジネス現場の限られた時間の中で効果的に思考することによって、業界の常識を打ち破る製品やサービスをいくつも生み出すことが可能です。
私は過去10年以上にわたり、アメリカのデザインイノベーションコンサルティング会社「Ziba」の戦略ディレクターとして、グローバル企業における様々な分野のイノベーションを数多く陰でリードしてきました。今は誰もが使っているUSBフラッシュメモリやイントラネット、あるいはマイナスイオンドライヤーなどは私がコンセプトを生み出したものの一部です。
どうして一人の人間が異なる分野でこのようなイノベーションを繰り返せるのか。
答えは、(私が天才だからではなく!)イノベーションには方法論があるからです。本連載ではこの方法論DFW (Dynamic Frame Working) について、地球の皆さんにご紹介したいと思います。DFWは、目的・思考範囲・切り口を適切にとらえ直すことによって、ビジネス・テクノロジー・コンシューマに新たなパラダイムをもたらすための方法論です。非連続的な会社の成長を生むような新たな製品/サービスを創り出す際の作法とも言えます。この考え方について、いくつかの実例を元に紹介していきます。