インフレ・円安に勝つ「自分への投資」のススメ、海外の仕事で収入を得るには
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インフレ・円安で、不安定な情勢が続いた2022年。マイクロソフトやグーグルでエンジニアとして活躍し、複数の企業で技術顧問を務める及川卓也氏は、個人が身を守り、情勢を逆手に取って活用する手段として「自分への投資」を勧める。具体的にはどのような考え方で取り組めばよいのか、及川氏が解説する。
インフレに備えるなら
「自分への投資」をお勧めしたい
2022年、一時1ドル150円を超える円安を記録した日本。12月20日に日本銀行がこれまでの金融緩和策を修正して長期金利の変動幅の上限引き上げを決め、多少円高へ戻る傾向は見られますが、コロナ禍やウクライナへのロシア侵攻などをきっかけとした燃料や資源、食料などの高騰もあり、インフレと円安のダブルパンチに見舞われているかたちです。このようなとき、私たちはどのように身を守るべきなのか。あるいはこれを機会として活用する方法はないのか。年の瀬に改めて考えてみたいと思います。
まずはインフレについて考えてみましょう。今回のインフレは「デマンドプル型」、つまり需要量が増大することによって物価が上昇するインフレではなく、「コストプッシュ型」、生産コストの上昇によって起こるインフレです。いわゆる「悪いインフレ」と呼ばれることもあります。特に日本においては、物価上昇に応じてすぐに我々の収入が上がることは期待できません。そこで、やはり生活防衛的な動きが必要になると言われています。
では、どのように生活を守るのか。インフレ下では、お金の価値がどんどん低くなります。そこで、お金として資産を持っているよりは、何かに投資をする方がよいとされています。では何に投資するのがよいのでしょうか。
一般に投資対象として挙げられるのは、株式や不動産、あるいは金といったものでしょうか。私からは、若くて投資経験の少ない方には「何が対象であっても、投資はいかに元となる資本を投入できるかという点にかかっている」ということはアドバイスできるかと思います。
たとえば株を買って元手が10倍になったとしても、年間100万円強のNISAの枠の中で投資しているのと、1000万円を投資しているのとでは、結果として1000万円と1億円の違いが出ます。そう考えると、いかに元手となる資産を作るかということが大切になります。
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