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KDDIグループにおいて金融サービスの中核を担うauじぶん銀行はいま、カスタマーサポート(CS)のデジタル変革を推し進めている。商品・サービスが持つ本来の提供価値を顧客に認知・理解・活用してもらうには、適切なCSが欠かせないからだ。同時に、顧客向けのさまざまな施策の仮説立案・検証のためのデータとして、CS部門を通じて取得される顧客の声・行動・反応を組織全体に循環させ、「お客さま」起点の企業経営を実践しようとしている。同社代表取締役社長の田中健二氏、CS本部長の堀野和明氏と、CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」で知られるプレイドグループで、CS領域における顧客体験の向上を支援するRightTouch代表取締役の野村修平氏が、顧客価値を最大化するCS戦略について意見を交わした。
600万口座達成でも、「まだまだこれから」
野村 御社は、2024年6月にネット銀行最速で住宅ローン融資実行額が累計4.5兆円を突破し、同年4月には預金口座数600万口座、預金残高4兆円を達成しました。2008年設立以降のこの目覚ましい成長をどのように自己評価されていますか。
田中 足元の数字を見るとたしかに伸びていることは間違いないのですが、ご存じの通り当社はKDDIのグループ会社です。KDDIの「au」「UQ mobile」「povo」を合わせたマルチブランドID数(契約数)は、2024年3月末時点で3115万あります。一方、当社の600万口座のうち、auなど3ブランドいずれかの契約者は6割強、390万口座程度です。3115万IDのうちの390万と考えると成長スピードとしてはどうなのか。これからやるべきことはまだまだ多いというのが、正直な感想です。
野村 開業15周年を迎えた2023年には、「デジタルを駆使する。お客さま視点で考える。そして、期待を超える金融へ。」という新たなパーパスを制定されました。いまおっしゃった「これからやるべきこと」が、このパーパスで示されているということでしょうか。
田中 我々は基本的にスマートフォンで使っていただくネット銀行ですから、「デジタルを駆使する。」のは当たり前ですし、「お客さま視点で考える。」のも創業以来追求してきたことですから、言葉として目新しいものではありません。あえてポイントを挙げるとしたら、「期待を超える金融へ。」という言葉です。
当社は銀行ですが、競争相手は銀行に限りません。テックジャイアントが決済サービスを提供していますし、eコマース大手はクレジットカードを発行しています。お客さまから見れば、スマホなどを介して利用するさまざまなサービスの一つがauじぶん銀行であり、お客さま体験という点ではあらゆるサービスと比較されます。
KDDIグループとしてのシナジーを活かしながら、お客さまに驚きや感動を与えられる金融サービスへと進化し続ける。それが当社の存在意義だと考えています。
先ほど述べたようにKDDIのマルチアカウント数は全国民の3分の1近くに及びます。そのKDDIグループの銀行として、私たちはネットリテラシーが高いお客さまだけでなく、多様な生活者に価値を提供していかなくてはなりません。私は社内で「妄想力」と言っていますが、自分がお客さま一人ひとりの立場になって、サービスを日々進化させられるか、自己変革を続けられるか。その力がないと、お客さまの期待を超えることはできません。
野村 御社では、住宅ローン本部やコンシューマーファイナンス本部と並ぶ本部の一つとして、CS(カスタマーサポート)本部を設置されています。一般にCS部門はバックオフィス機能の一つに位置付けられることが多いですが、事業部門と並列にされている狙いはどこにあるのでしょうか。
プロミス(現SMBCコンシューマーファイナンス)、SBIホールディングス(HD)を経て、2015年KDDI入社。2019年じぶん銀行(現auじぶん銀行)執行役員経営企画本部長兼auフィナンシャルHD執行役員経営企画部部長、2021年auじぶん銀行取締役経営企画本部長兼IT戦略統括本部長、2023年専務取締役、2024年4月より代表取締役社長。auフィナンシャルHD取締役を兼ねる。
2000年よりカスタマーサポート領域のキャリアをスタート。人財育成・品質管理を主軸に非対面モデルの生命保険会社数社にて、マネジャーとしてコンタクトセンター戦略、中長期戦略の企画立案、代理店ヘルプデスクの新規立ち上げなどに携わる。2020年より現職。
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