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Project Story 02 国立国際美術館

Underground Museum 世界的に珍しい完全地下型の美術館

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国立国際美術館は、世界的にも珍しい完全地下型の現代美術館です。
元は大阪北部・吹田市の1970年大阪万博の会場跡地に所在していましたが、当社の施工で現在の地に新たな建物が完成し、2004年に移転開館しました。
現在の所在地である大阪市中心部の「中之島四丁目」には大阪市立科学館(当社施工)や2022年に新たに開館した大阪中之島美術館(当社施工)などが並び、
大阪の文化・芸術の中心としての役割が期待されている地域です。設計はアルゼンチン出身の世界的建築家、シーザー・ペリ(1926-2019)が手掛け、5年4ヶ月に及ぶ工事を経て完成しました。

特徴 Features

[画像:1] 高さ50m、総重量212トンの ステンレス製エントランスゲート

建物は地上1階、地下3階建て、地上部のエントランスは巨大なモニュメントになっています。「竹の生命力と現代美術の発展・成長」をイメージしたもので、地下の各ゾーンと地上との連続性を生み出しており、美術館のシンボルであると同時に、地域全体のゲートウェイとして親しまれています。
このエントランスゲートは最大高さ50m、使用したステンレス部材の総重量は212トンにもなる巨大なものです。三次元曲面のステンレス製パイプ部材を現場溶接でつなぎ合わせて施工しました。直線部材は1本もなく、全てが曲線で構成されており、非常に高精度の施工が求められました。

[画像:大阪中之島美術館]
国立国際美術館
[画像:大阪中之島美術館]
国立国際美術館

[画像:2] 地下でありながら陽光が降りそそぐ 魅力的な大空間、万全の防水対策

美術館の本体部分は全て地下に収められています。地上部のエントランスから続くエスカレーターと大階段を中心とした明快な動線設計で、陽光が降り注ぐ地下2階では吹田の旧館から移設された壁画が来場者を迎えます。
南北を川に挟まれた中之島に立地するため、美術館の施工にあたっては万全な防水・洪水対策が実施されています。
防水対策として地下37mの遮水層まで厚さ1mのRC(鉄筋コンクリート)連続壁を打ち込み、建物本体には外防水を施工。地下水の侵入を防ぎ、貴重な美術品を湿気や水から守っています。
また洪水対策として水面基準高5.0m以下の高さの開口部を極力少なくし、防水上必要な開口部には防潮壁・防水扉を採用しています。

[画像:美術館の断面図。展示室・収蔵庫などの主要機能を地下に収める。]
美術館の断面図。展示室・収蔵庫などの主要機能を地下に収める。
[画像:地下1階のエントランス]
地下1階のパブリックスペース
[画像:地下2階のパブリックスペース]
地下2階の展示スペース

[画像:3] 「上から下へ」 逆打工法を採用し安全に施工

地下3階、掘削深さ20mにもなる地下大空間の施工にあたっては、通常の建物とは逆に「上の階から下に向かって施工していく」逆打工法が採用されています。1階のコンクリート床を施工後、地下1階から地下3階へと順次地下に向かって掘削とコンクリートの打設を繰り返す工法で、在来工法と比べ安全性や騒音・粉塵対策等の面で優れています。
本建物のすぐ隣には大阪市立科学館が隣接しており、地盤の変形を抑えるため細心の注意を払いました。

2022年、隣接する敷地に新たに「大阪中之島美術館」が誕生し、大阪市立科学館、国立国際美術館と並び3つの文化施設がそろいました。2031年には現在建設が進められている新線「なにわ筋線」の駅も開業予定で、今後さらに大阪の文化拠点としての中之島の価値が高まっていくことが期待されます。

[画像:(左)大阪市立科学館、(右手前)国立国際美術館、そして(右奥)大阪中之島美術館3館とも当社が施工を担当しました。]
(左)大阪市立科学館、(右手前)国立国際美術館、そして(右奥)大阪中之島美術館3館とも当社が施工を担当しました。

Underground MuseumUnderground Museum

工事概要 Outline

  • 工事場所

    大阪市北区中之島四丁目

  • 発注者

    国土交通省 近畿地方整備局

  • 設計監理

    国土交通省 近畿地方整備局 営繕部
    シーザー・ペリ&アソシエーツ ジャパン株式会社

  • 工期

    1998年11月〜2004年3月

  • 工事概要

    RC造(一部SRC造) 地下3階地上1階建
    建築面積 4,289.2m2
    延床面積 13,487.0m2

  • 主な表彰

    ステンレス協会賞(2004)
    AIA(アメリカ建築家協会)コネチカットデザイン賞(2005)

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